「お客様がGoogleマップで口コミを見る時、うちの店の口コミはどの順番で表示されているのだろう」。そう気になったことはありませんか。
Googleマップの口コミは、初期状態では「関連性が高い順」で並び、利用者が操作すると「新しい順」「評価の高い順」「評価の低い順」に切り替えられます。つまり、同じ店の口コミでも、見る人によって最初に目に入る口コミが違うということです。
この記事では、口コミの並び順の仕組みと、店側が「できること」「できないこと」を整理します。そのうえで、どの並び順で見られても困らない口コミ運用の考え方を、実務の流れに沿って解説します。
執筆は、全日本SEO協会認定のSEOコンサルタントで、中小企業のWeb制作やSEO・MEO支援に携わってきた三田健司です。口コミの数や星の数そのものの影響は口コミの星評価は集客にどれだけ影響する?で扱っているため、ここでは「表示順」に絞ってお伝えします。
Googleマップの口コミ「並び順」の仕組みを整理する

利用者が選べる4つの並び順
Googleマップで店舗の口コミ欄を開くと、並べ替えの項目から表示順を選べます。解説している複数の情報源によると、選択肢は「関連性が高い順」「新しい順」「評価の高い順」「評価の低い順」の4つです。
何も操作しなければ、関連性が高い順で表示されます。画面や端末によって項目名や配置が少し異なる場合があるため、実際の見え方は、スマートフォンとパソコンの両方で確認しておくと安心です。
キーワードで口コミを絞り込む機能もある
口コミ欄には、虫眼鏡のアイコンから言葉を入力して、口コミを絞り込む機能もあります。「接客」「ランチ」「駐車場」のように、気になる話題だけを読めるようにするための機能です。
並び順だけでなく、話題で絞って読む人もいることは、口コミ運用を考えるうえで大切な視点です。お客様が知りたい話題が、口コミの文面に自然と含まれているかどうかも、店の見え方を左右します。
店舗側から並び順を変えることはできない
口コミの表示順は、あくまで閲覧する利用者の側で選ぶものです。店側が「この口コミを一番上に固定したい」「古い口コミを下げたい」と設定する機能は、ビジネスプロフィールには用意されていません。
そのため、並び順に手を加えようとする発想よりも、どの並び順で見られても印象が崩れない口コミの状態をつくる、という発想のほうが現実的です。
順位との関係:表示順は「ランキング」とは別の話
混同されやすいのですが、口コミの並び順と、地図検索での店舗の掲載順位は別の話です。Googleのヘルプでは、ローカル検索の順位は主に「関連性」「距離」「知名度」の組み合わせで決まると案内されています。
そして知名度の説明の中で、口コミ数が多く評価の高い店は、ローカル検索の結果で上位に表示されやすくなる、と触れられています。つまり、口コミの数と質は順位に関わりますが、口コミ欄の並べ替えは、利用者が店を判断する場面の話だと整理すると分かりやすいでしょう。
「関連性が高い順」で最初に見られる口コミとの向き合い方

関連性の基準はGoogleから公開されていない
口コミが最初に表示される「関連性が高い順」について、どの要素をどう評価して並べているのか、Googleは詳しい基準を公開していません。専門家の解説でも、基準は非公開でブラックボックスとされています。
そのため、「こうすれば必ず上に出る」という断定的な方法は存在しません。この点は、誤った期待を持たないために、最初にはっきり押さえておきたいところです。
上位に出やすいと言われる口コミの傾向(あくまで観察)
複数の解説記事では、店や商品・サービスの内容が具体的に書かれた口コミ、設備や雰囲気に触れた口コミ、写真が添えられた口コミなどが上位に表示されやすい傾向がある、と観察されています。ただしこれは、Googleが公式に示した条件ではありません。
投稿者のローカルガイドのレベルについても、上位表示との関係を指摘する解説と、影響は大きくないとする解説が分かれています。ローカルガイドの仕組みそのものは、ローカルガイドとは?口コミの信頼度と順位への影響を解説をご覧ください。
店側にできるのは「具体的に書きたくなる体験」をつくること
関連性の基準が非公開である以上、店側が口コミの内容を操作することはできませんし、してはいけません。できるのは、お客様が自分の言葉で具体的に語りたくなる体験を、日々の接客や商品で提供することです。
書く内容や量は、あくまでお客様に任せるのが、規約上も安全な姿勢です。お願いの仕方は、嫌味なく口コミを集める現実的な方法で詳しく紹介しています。
最初に見られる口コミが「店の顔」になる
関連性が高い順がそのまま初期表示になるため、多くの利用者は、最初の数件を読んで店の印象を決めます。この数件に、強みが伝わる口コミが入っているかどうかで、来店の判断は変わってきます。
とはいえ、都合のよい口コミだけを並べることはできません。だからこそ、最初に見られても困らないように、普段から改善と返信を積み重ねておくことが大切です。
店の返信も、最初に見られる口コミの一部になる
口コミ欄では、口コミ本文に続いて、店舗側の返信も一緒に表示されます。冒頭に出る口コミに丁寧な返信が付いていれば、店の姿勢まで伝わります。
返信の基本や例文は、良い口コミ・悪い口コミへの返信のコツにまとめています。返信が無いまま放置されることの影響は、口コミに返信しないと何が起きる?も参考になります。
「新しい順」で見られても困らない店になる継続運用

新しい順は「いまの店の状態」を確かめる並び順
「新しい順」を選ぶ利用者は、いまの店の様子が知りたい人です。以前の評判は良くても、最近の口コミで接客や味の低下が指摘されていれば、来店をやめる判断につながります。
特に、飲食店や美容室のように、スタッフや仕入れで品質が変わりやすい業種では、新しい順がよく見られる傾向があると考えておくとよいでしょう。
古い高評価だけに頼る運用の落とし穴
開業当初に集まった口コミだけで安心していると、新しい順で見られた時に、最近の口コミが数か月前で止まっていることが目立ちます。動いていない店という印象を与えかねません。
口コミは一度集めて終わりではなく、細く長く続けるものです。月に数件でも、途切れずに新しい口コミが付いている状態をつくりましょう。
現実的なペースで声かけを習慣にする
目安として、毎日数件を狙う必要はありません。来店客数に合わせて、無理のない頻度で、会計時や施術後にお願いする流れを習慣にします。
スタッフ全員が同じ言い方で声をかけられるよう、口コミ声かけ台本の作り方のような台本を用意しておくと続きます。口コミQRコードの作り方もあわせて整えておくとスムーズです。
新着の口コミには、早めに返信する
新しい順で見られた時、直近の口コミに店の返信が付いているかどうかも、印象を左右します。返信が早い店は、お客様の声を大切にしている店だと伝わります。
返信の目安は、口コミの返信はいつまでに?速さの目安と運用ルールで整理しています。毎日、あるいは曜日を決めて確認する習慣をつくりましょう。
スタッフや設備が変わった時は、情報も同時に更新する
店主の交代、メニューの刷新、改装などの大きな変化があった時は、口コミと実態にズレが生まれやすくなります。ビジネスプロフィールの写真や説明文を最新の状態に直しておくと、新しい口コミとの整合が取れます。
変更後の様子を伝える投稿を出しておくと、新しい口コミを書くお客様も、期待とのギャップを感じにくくなります。
「評価の高い順・低い順」で見られた時の備え

低い順で見る人は、リスクを確かめたい人
「評価の低い順」を選ぶ人は、失敗したくない人です。その店のワーストケースを知ったうえで、許容できるかを判断しています。
ここで重要なのは、低評価が一件もないことではなく、低評価の内容と、それに対する店の対応です。誠実な返信が付いていれば、悪い評価からも信頼が生まれることがあります。
低評価には、事実を踏まえた丁寧な返信を
厳しい口コミが付くこと自体は、どの店でも起こります。感情的に反論するのではなく、事実を確認し、お詫びすべき点は謝り、改善策を簡潔に伝える返信が基本です。
理由が書かれていない星1のような場合の考え方は理由が書かれていない星1の口コミ|削除できる?返信すべき?で解説しています。返信は、低評価を読む人にも向けた文章だと意識すると、書き方が変わってきます。
評価の幅があることは、不自然ではない
星5ばかりが並ぶより、一定の幅があるほうが、かえって信頼されるという考え方もあります。星の平均値と信頼感の関係は、別の記事で詳しく整理しています。
目安や考え方は、星5より星4.6が選ばれる理由をご覧ください。評価を回復させたい場合は、星評価が下がった時、何件で戻る?も役に立ちます。
明らかな規約違反の口コミは、報告という手段がある
実際の利用に基づかない口コミや、誹謗中傷、個人情報を含む口コミなど、ポリシーに違反する可能性があるものは、Googleに報告できます。ただし、審査の結果は保証されず、削除されない場合もあります。
報告の進め方は、不当な口コミ・スパムへの対処と削除依頼の出し方で確認できます。単に気に入らない口コミは、報告ではなく、返信で向き合うのが基本です。
星だけの評価やコメントなしの口コミ
コメントのない、星だけの口コミは、並べ替えをした時に、中身のない低評価や高評価として目立つことがあります。内容がない分、受け止め方に迷う店も多いでしょう。
考え方はコメントなしの星だけの口コミ|意味と正しい向き合い方にまとめています。決めつけず、必要なら来店の記録と照らして、冷静に扱います。
並び順を意識するあまりやりがちなNG行為

特典と引き換えに口コミを依頼する
良い口コミを増やしたい一心で、割引や景品と引き換えに口コミを依頼するのは禁止されています。Googleのヘルプでも、口コミの投稿・変更・削除と引き換えにインセンティブを提供することは、禁止されていると案内されています。
規約と法律の考え方は、Google口コミ依頼で特典はOK?規約と景表法の注意点で詳しく整理しています。順位や並び順のために、ルールを曲げないことが、長い目で見て店を守ります。
星5だけを依頼する、満足した客だけに頼む
「星5でお願いします」と指定したり、満足していそうなお客様だけに依頼したりする運用は、評価を偏らせます。実際の店の姿から離れるだけでなく、規約上も問題になりかねません。
お願いは、来店した全員に同じ言い方で行い、評価や内容は、お客様に任せる姿勢を保ってください。
不利な口コミを下げるために、投稿者へ働きかける
低評価の口コミを書いた人に連絡を取り、取り下げをお願いするのも避けるべきです。取り下げと引き換えに何かを提供すれば、インセンティブの禁止にも触れます。
まずは、返信という正式な窓口で誠実に対応しましょう。そのうえで、同じ指摘が繰り返されるなら、店の改善に活かすのが、最も効果的です。
自作自演・外部の口コミ投稿サービスを使う
関係者による投稿や、有償で口コミを増やすサービスの利用は、規約違反になり得ます。口コミの削除や、プロフィールへの影響につながるおそれもあります。
短期的に口コミが増えたように見えても、並び順で見られた時に不自然さが目立つことがあります。近道は無いと考えて、地道な運用を続けましょう。
どの並び順でも信頼される口コミ運用の進め方

まず、4つの並び順で自店を見てみる
最初のステップは、自店の口コミ欄を、4つの並び順で順番に見てみることです。関連性が高い順で最初に見える3件、新しい順の直近5件、評価の低い順の上位3件を、お客様の目線で眺めます。
スマートフォンとパソコンの両方で見ておくと、見え方の違いにも気づけます。気づいた点をメモしておくと、次の改善につながります。
見えた内容を、改善と返信に分けて整理する
見つけた内容は、「店の改善で解決できること」と「返信で伝えるべきこと」に分けて整理します。たとえば、待ち時間への不満なら、案内の工夫や予約の導入といった改善策が考えられます。
同じ種類の指摘が複数あれば、優先して取り組みましょう。改善した内容を返信や投稿で発信すると、次に見る人にも伝わります。
月1回の「口コミ棚卸し」を決めておく
週1時間の運用ルーティンは、週1時間で続くMEO運用ルーティンでも紹介していますが、ここに口コミの確認を組み込むのがおすすめです。月に一度、口コミの棚卸しをする日を決めておくと、運用が途切れません。
見る・直す・返す、の3点セットを月次の習慣にするのがコツです。競合の口コミを読み解く方法は、競合店の口コミから自店の改善点を引き出す読み方も参考になります。
AIによる口コミ要約の時代にも通じる考え方
Googleマップでは、口コミの内容をAIが要約して表示する仕組みも広がりつつあります。要約の元になるのは、結局のところ、日々積み上がる実際の口コミです。
AIが口コミを要約する時代へ|店舗がいま整えるべき対応でも触れていますが、並び順でも要約でも、土台は誠実な運用と、継続的な口コミの獲得です。
よくある質問

Q1. 口コミの並び順を、店側で固定できますか?
できません。口コミの表示順は、閲覧する利用者が選ぶもので、店側がビジネスプロフィールから固定したり、順番を入れ替えたりする機能は用意されていません。
店側にできるのは、どの順番で見られても印象が良い状態になるよう、口コミの獲得と返信を続けることです。
Q2. 「関連性が高い順」で上に出る口コミは、どう決まりますか?
Googleは、関連性が高い順の詳しい基準を公開していません。具体的な内容や写真が付いた口コミが上位に出やすいという観察はありますが、公式に確認された条件ではありません。
「これをすれば必ず上位に出る」という断定的な情報には、注意してください。
Q3. 新しい口コミが付かないと、不利になりますか?
口コミの新しさそのものが順位にどう影響するかは、公式には示されていません。ただし、新しい順で見た時に最近の口コミが少ないと、利用者に動いていない店という印象を与えるおそれはあります。
無理のない頻度で、新しい口コミが続く状態を目指すのが現実的です。
Q4. 低評価の口コミだけが目立つ場合、どうすればいいですか?
まず、事実を確認したうえで、丁寧に返信してください。内容が規約違反に当たる場合は、Googleへ報告する方法もあります。
そのうえで、新しい口コミが自然に増える導線を整えて、全体のバランスを取っていくのが基本です。
Q5. 口コミ運用に自信がありません。何から始めればいいですか?
まずは、自店の口コミ欄を4つの並び順で眺めるところから始めましょう。そして、返信が止まっている口コミがあれば、そこから順に対応します。
店の規模や業種によって、最適な進め方は異なります。判断に迷う場合は、専門家にご相談ください。
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口コミの並び順を意識する前に、自店がGoogleマップ上でどう見えているのかを把握しておくことが大切です。access-meoでは、あなたのお店のGoogleマップ順位を無料でチェックできます。
現状を客観的に確認したうえで、口コミの集め方や返信の運用を一緒に整えていきましょう。
