「お客様のGoogle口コミを、自店のホームページにも載せたい」。店舗のオーナーから、こうしたご相談をよくいただきます。
口コミは、初めて訪れる人の不安を和らげる材料になります。ただ、載せ方を間違えると、Googleの規約や法律の面でトラブルになるおそれもあります。
この記事では、専門知識がない経営者・店舗オーナーの方に向けて、Google口コミをホームページに載せる4つの方法と、それぞれの注意点を整理します。リンク、転載、ウィジェットやAPIによる自動表示、そして構造化データ(星マーク)まで、順に見ていきます。
執筆は、全日本SEO協会認定のSEOコンサルタントで、中小企業のWeb制作やSEO・MEO支援に携わってきた三田健司です。
本記事は2026年10月時点のGoogle公式ドキュメントと消費者庁の公開情報をもとにまとめています。仕様や運用は変わることがあるため、最新の情報は公式ページでご確認ください。
口コミをホームページに載せる前に|全体像と4つの方法

なぜホームページにも口コミを載せたいのか
Googleマップで口コミを見て気になったお店のホームページを開いたとき、同じ評判が確認できると安心感が増します。逆に、ホームページに「お客様の声」が1件もないと、比べて選ばれにくくなることがあります。
また、地図を使わずにホームページから直接問い合わせる人にも、評判を伝えられる点がメリットです。
Google口コミは「誰のもの」なのか
Googleマップの口コミは、お客様がGoogleのサービス上に投稿した内容です。お店が書いたものではなく、お店が自由に編集できるものでもありません。
お店にできるのは、返信することと、規約に違反する内容を報告することです。この前提を押さえておくと、「ホームページにそのまま載せてよいのか」という疑問に答えやすくなります。
載せ方は大きく4つに分かれる
ホームページへの掲載方法は、大きく4つに整理できます。1つ目は、Googleマップの口コミページへのリンクやボタンで誘導する方法です。
2つ目は、口コミの画面や文章を転載する方法です。3つ目は、ウィジェットやAPIを使って自動で表示する方法です。
4つ目は、自社のアンケートなどで集めた「お客様の声」を別に掲載する方法で、これはGoogle口コミとは区別して考えます。
最初に決めたい3つの判断軸
どの方法を選ぶ場合でも、次の3つを基準にすると迷いにくくなります。1つ目は、出典がはっきり分かること、2つ目は、内容を都合よく変えていないこと、3つ目は、古い情報のまま放置しないことです。
正確さ・出典の明示・更新性の3つが守れない方法は、避けたほうが安全です。
リンクと転載|まず安全に始められる見せ方

いちばん安全なのは「リンクで見せる」こと
最も手軽で、規約面でもリスクが小さいのが、Googleマップの口コミページへのリンクを置く方法です。「Googleでの口コミを見る」といったボタンを用意するだけで、最新の口コミがそのまま見られます。
お店側で内容を加工しないため、誤解や改ざんを疑われにくいのが利点です。Googleマップ自体の埋め込みについては、Googleマップをホームページに埋め込む方法でも詳しく解説しています。
評価の数字や件数を手入力しない
「口コミ4.6(120件)」のように、星の平均や件数を自分で書き込むやり方は、おすすめしません。口コミは日々増減し、削除されることもあるため、手入力の数字はすぐに実際とずれてしまいます。
実際と異なる数字を掲載すると、お客様に誤解を与え、後述する景品表示法の問題にもつながりかねません。数字を載せるなら、リンク先で確認できる形にしておきましょう。
スクリーンショットや文章を転載する場合の注意
お客様の口コミを画像や文章で転載する場合は、慎重な扱いが必要です。口コミの文章には、投稿者の権利が関わる可能性があります。
Googleが公開している地図コンテンツの利用ガイドライン(ジオガイドライン)では、Googleマップのコンテンツに付く帰属表示を削除したり、隠したり、切り取ったりすることは認められていません。口コミの転載について一律の許可・禁止が明確に書かれているわけではないため、不安な場合は専門家に確認しましょう。
転載するなら守りたい基本ルール
どうしても転載する場合は、次のルールを守ることをおすすめします。出典(Googleマップの口コミ)と掲載日を明記し、文章は要約や言い換えをせず原文のまま載せることです。
一部を切り取って意味が変わらないよう注意し、元の口コミへのリンクも添えておくと丁寧です。可能であれば、投稿者にひとこと確認を取るとより安心です。
個人情報や実名が含まれていないか確認する
口コミには、お客様の実名やスタッフの名前、体調に関する記述が含まれていることがあります。そのまま転載すると、思わぬ形でプライバシーの問題になりかねません。
実名や個人情報が書かれた口コミへの対処は、口コミに実名・個人情報が書かれた時の対応手順で解説しています。掲載前に必ず内容を読み直しましょう。
自社アンケートの「お客様の声」はGoogle口コミと別物
お客様アンケートや来店後のメッセージを「お客様の声」として載せる場合は、Google口コミとは別のものとして扱います。掲載の了承を得ること、原文をなるべく変えないこと、いつ集めた声かを記録しておくことが大切です。
お客様の投稿を店のSNSやホームページに載せるときの確認事項は、お客様の投稿を店のSNSやHPに載せる時の確認事項にまとめています。
ウィジェット・APIで自動表示するときの規約とコスト

ウィジェットやAPIの仕組みをざっくり理解する
ホームページに口コミを自動で表示する方法には、専用のウィジェット(部品)やプラグインを使うものと、GoogleのPlaces APIを使って自作するものがあります。どちらも、Googleから取得した口コミを、ホームページ上に表示するという点は同じです。
便利な反面、Googleの規約を守った表示になっているかは、サービスごとに確認が必要です。
Places APIで取得できる口コミには上限がある
Googleの公式リファレンスによると、Places APIの口コミ(reviews)は、関連性の高い順に並べられ、1か所につき最大5件までしか取得できないとされています。つまり、お店のすべての口コミをホームページに表示できるわけではありません。
表示される口コミは、全体のごく一部に限られることを理解しておきましょう。なお、このデータの取得には、料金区分(SKU)が設定されている点にも注意が必要です。
表示するときに守る帰属表示のルール
Google Maps Platformのポリシーでは、表示するときの決まりが細かく定められています。たとえば、「Google Maps」のロゴまたはテキストでの帰属表示、口コミの投稿者のアバターや名前の表示、各口コミをGoogleマップで見られるリンクなどが求められています。
これらの表示を隠したり、他の情報と混ぜたりすることは認められていません。ウィジェット事業者に任せる場合でも、最終的に自店のサイトに載るものなので、仕様の確認は欠かせません。
並び順や絞り込みを、お客様に正しく伝える
同じポリシーでは、口コミの並び順や絞り込みの条件を、利用者に分かるよう明記することが求められています。口コミが翻訳されている場合は、そのことを伝え、原文を見られるようにすることも示されています。
「高評価の口コミだけ」を並べるような見せ方は、ポリシー面でも信頼の面でも避けたほうがよいでしょう。
保存・キャッシュのルールと、古い口コミを出し続けるリスク
Places APIのコンテンツは、一部の例外を除き、事前取得・キャッシュ・保存をしてはならないとされています。Place IDは例外で、保存して使い続けられます。
口コミを自分のサーバーに写し取って表示し続ける作りは、規約違反になりかねません。削除された口コミが残り続ける問題も起こるため、取得し直す仕組みが前提になります。
無料ウィジェットを選ぶときの確認項目
無料や低価格のウィジェットを選ぶときは、次の点を確認しましょう。Googleの帰属表示が正しく表示されるか、口コミの並び順や翻訳の扱いが明記されているか、提供元が規約に沿っていると説明しているかです。
また、提供元が突然サービスを終了したり、有料化したりする可能性も考えておく必要があります。契約や設定は、誰が管理しているかを必ず把握しておきましょう。
表示速度とスクリプトの追加にも気をつける
ウィジェットを入れると、外部のスクリプトが読み込まれ、ページの表示が重くなることがあります。スマートフォンで見たときに遅くなると、せっかくの評判も読まれる前に離脱されてしまいかねません。
導入前後で、スマートフォンでの表示の軽さを確認しておくことをおすすめします。
構造化データ(星マーク)の注意点|自社の口コミは対象外

検索結果に星を出したい、という期待
口コミを載せたついでに、検索結果に星マークを出したいと考える方は多いでしょう。そこで使われるのが、構造化データという仕組みです。
構造化データそのものの基本は、LocalBusiness構造化データとは?店舗サイトの設定手順で扱っています。ここでは、口コミと組み合わせるときの注意点に絞って解説します。
自分の店の口コミは星マークの対象外
Google検索セントラルのレビュースニペットのドキュメントには、自分自身が管理しているレビューについて、LocalBusinessなどのマークアップを使ったページは、星のレビュー表示の対象外になると書かれています。つまり、お店が自分のホームページにお店自身の口コミをマークアップしても、星は表示されません。
自店の口コミで検索結果に星を出す目的の構造化データは、基本的に狙えないと考えておくのが安全です。
ウィジェット経由の口コミも同じ扱い
同じドキュメントでは、サードパーティのウィジェットを使って埋め込まれた口コミも対象外だと明記されています。具体例として、Googleビジネスプロフィールのウィジェットや、Facebookの口コミウィジェットが挙げられています。
「ウィジェットで表示しているから大丈夫」という考え方は通用しない、ということです。
評価を自分で編集してマークアップしない
また、店舗の評価はユーザーによるもので、運営者が作成したり、選別したり、まとめ直したりしたものは認められていません。ページ上に見えていない口コミをマークアップすることも、ガイドラインの対象外です。
ガイドラインに違反すると、手動での対応(ペナルティ)の対象になる可能性があり、その場合は構造化データが無視される扱いになるとされています。
構造化データに頼らず、読者に伝わる見せ方を考える
星マークが出なくても、口コミの効果がなくなるわけではありません。ホームページを訪れた人に、実際の評判が分かる形で見せることが、本来の目的だからです。
FAQの構造化データの取り扱いについては、2026年5月にGoogle側の仕様が変わった経緯を別の記事で整理しています。構造化データは「入れれば順位が上がる」ものではない点を、あわせて押さえておきましょう。
景品表示法・ステマ規制・Googleポリシーの線引き

ホームページに載せた口コミは「お店の発信」になる
お店が自分のホームページに載せた口コミは、お店自身が選んで見せている情報です。そのため、一般の消費者が書いた口コミそのものとは違い、お店の広告・表示の一部として見られる可能性があります。
消費者庁は、2023年10月1日から、広告であることを隠した「ステルスマーケティング」を景品表示法の規制対象にしています。事業者の表示であることが分かりにくい口コミなども対象に含まれると示されています。
実際より優れている、と誤認させない
景品表示法では、商品やサービスの内容を、実際よりも著しく優れていると誤認させる表示を、優良誤認として禁止しています。口コミを載せる場合でも、実態とかけ離れた印象を与えるものは問題になり得ます。
「どの口コミを載せるか」を選ぶこと自体を、一律に禁じる決まりは、筆者が確認した範囲では見当たりません。ただ、全体の評判と大きくかけ離れた、良い声だけを並べる見せ方は、誤解を招きやすいといえます。
対価と引き換えに書いてもらった口コミは載せない
割引や景品などの見返りを条件に書いてもらった口コミは、Googleの投稿ポリシーで禁止されている「インセンティブ付き口コミ」にあたります。さらに、事業者が特定の内容や人数の口コミを求めることも、不適切な働きかけとされています。
こうした口コミを自店サイトで紹介すると、問題をさらに広げかねません。特典を渡す場合の考え方は、口コミ依頼で特典を渡すのはOK?規約と景表法の注意点で整理しています。
身内や関係者の口コミは載せない
従業員や家族、取引先など、利害関係のある人が書いた口コミは、Googleのポリシーでも問題とされています。信頼を高めるつもりで載せても、逆に信頼を損なう結果になりかねません。
口コミの購入や自作自演のリスクについては、別の記事で詳しく解説しています。
医療・士業などは、広告規制も確認する
クリニックや整骨院、士業など、広告に関する独自のルールがある業種では、口コミの掲載が広告規制に触れる場合があります。体験談や口コミの扱いは、業種ごとのガイドラインで細かく定められていることがあります。
これらの業種では、掲載前に所管の指針を確認し、判断に迷う場合は専門家にご相談ください。この記事は法律の専門的な助言ではなく、最終的な判断は個別の状況によって変わります。
掲載ルールと運用チェックリスト|社内で決めておくこと

社内で決めておきたい7つのルール
口コミの掲載は、一度決めたら終わりではなく、運用が大切です。社内で、次の7点を決めておくことをおすすめします。
掲載してよい方法、載せてはいけない口コミ、確認する担当者、更新の頻度、削除や修正があった場合の対応、低評価の扱い、記録の残し方です。
更新の頻度を決めて、古い情報を残さない
口コミは、日々新しいものが付き、削除されるものも出てきます。半年前に載せたまま放置すると、実態と食い違った情報を出し続けてしまうおそれがあります。
月に1回など、確認する日を決めておくと、運用が続きやすくなります。
低評価の口コミを、どう見せるか
良い口コミだけを抜き出して見せたくなる気持ちは自然です。ただ、都合のよい声だけを並べると、実際に利用した人との認識のずれが生まれ、かえって不信感につながることがあります。
低評価を掲載する義務はありませんが、リンク先で全体の口コミを確認できるようにしておくと、誠実な印象になります。低評価への向き合い方は、返信や改善に力を入れるほうが効果的です。
Google側で削除された口コミは、自サイトからも外す
Google側で削除された口コミを、自社のホームページにだけ残している状態は、避けましょう。削除された理由は、ポリシー違反や不正の疑いなどさまざまです。
口コミが削除される仕組みについては、別の記事で整理しています。自動表示の場合は、削除が反映されるかも確認しておくと安心です。
掲載の記録を残しておく
どの口コミを、いつ、どの方法で載せたのかを、簡単な表にまとめておくと、後から見直すときに役立ちます。担当者が変わっても、同じルールで運用できます。
トラブルがあったときに、経緯を説明しやすくなる点も利点です。
口コミを集める取り組みも、並行して進める
そもそも口コミが少ないと、掲載する材料自体が足りません。Googleのポリシーを守りながら、自然に口コミを増やす取り組みも並行して進めましょう。
依頼の方法や仕組み化については、口コミの集め方や、QRコードの活用法を扱った記事が参考になります。
よくある質問

Q1. Google口コミのスクリーンショットを、ホームページに載せてもよいですか?
一律にダメと断定できるものではありませんが、慎重に扱う必要があります。口コミには投稿者の権利が関わる可能性があり、帰属表示の削除や切り取りも認められていません。
迷う場合は、リンクで誘導する方法がより安全です。判断に自信が持てないときは、専門家にご相談ください。
Q2. 無料のウィジェットで口コミを表示しても大丈夫ですか?
ウィジェットによって仕様が異なるため、一概に大丈夫とも危険ともいえません。Googleの帰属表示が適切に表示されているか、並び順や翻訳の注記があるかを確認しましょう。
また、取得できる口コミは1か所につき最大5件という上限があることも、前提として知っておく必要があります。
Q3. 口コミを載せれば、検索結果に星が表示されますか?
自分のお店の口コミをマークアップしても、星のレビュー表示の対象外とされています。ウィジェットで埋め込んだ口コミも同様です。
星を出す目的で、構造化データを無理に設定するのは避けましょう。
Q4. 低評価の口コミは、載せないといけませんか?
低評価を載せなければならないという決まりは、確認できていません。ただ、良い声だけを並べると、実態とかけ離れた印象を与えるおそれがあります。
全体の口コミを確認できるリンクを置くなど、誠実な見せ方を心がけましょう。
Q5. 口コミを載せるときに、投稿者の許可は必要ですか?
Google口コミの転載について、許可の要否が一律に定められているわけではありません。ただ、実名や個人情報が含まれる場合などは、トラブルになりやすいため、事前に確認を取るのが無難です。
自社のアンケートで集めた声を載せる場合は、掲載の了承を得ておきましょう。
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ホームページに口コミを載せる前に、地図上で自店がどう見えているかを把握しておくと、優先順位をつけやすくなります。access-meoでは、あなたのお店のGoogleマップ順位を無料でチェックできます。
口コミの掲載方法や、ホームページとMEOの連携でお悩みのときも、お気軽にご相談ください。
