Googleビジネスプロフィールに登録してMEOを始めたものの、最初の1か月に何から手をつければいいのか迷っていませんか。写真も営業時間も口コミも気になって、あれこれ同時に触ってしまい、結局どれも中途半端になっているケースはとても多く見られます。
MEOは魔法のように一晩で順位が上がる施策ではありません。ですが、やるべきことには明確な優先順位があり、順番を間違えると効果が出るまでの期間が余計に長くなってしまいます。
この記事では、全日本SEO協会認定SEOコンサルタントであり、Web制作・MEO支援を10年以上、延べ1,000件以上手がけてきた私が、MEOを始めた最初の1か月にやるべきことを週単位の順番で整理してお伝えします。すでに登録済みの方も、抜け漏れの確認としてご活用ください。
「うちは飲食店だから」「サロンだから」と業種によって多少の違いはありますが、基本となる骨格はどんな業種でも共通しています。まずは全体の流れを把握したうえで、自店に合わせて微調整していくのが失敗しにくい進め方です。
なぜ「やる順番」が集客を左右するのか

登録しただけで満足してしまうと起きること
Googleビジネスプロフィールは、登録した時点ではまだ「空っぽの名刺」のような状態です。住所と電話番号だけが入った状態のまま放置してしまうと、検索結果に表示されても選ばれる情報量が足りず、来店にはつながりにくくなります。
一方で、あれもこれもと一度に手を広げてしまうと、どれも中途半端なまま時間だけが過ぎてしまいます。限られた時間の中で成果につなげるには、最初の1か月をどう組み立てるかが実はとても重要なのです。
実際に弊社で相談を受けるケースの多くが、登録から数か月経っても写真が数枚しかなく、口コミもゼロのままという状態です。焦って口コミ依頼だけを先行させても、プロフィール自体の情報が薄ければ、せっかく興味を持ってくれた見込み客を逃してしまいます。
「基盤→情報充実→行動喚起」の3段階で考える
MEOの初動は、大きく3つの段階に分けて考えるとわかりやすくなります。1つ目はオーナー確認などの「基盤づくり」、2つ目は写真やカテゴリなどの「情報充実」、3つ目は口コミ依頼や投稿などの「行動喚起」です。
この順番を守ると、Googleにもユーザーにも正確で厚みのある情報から段階的に伝わっていくため、無駄打ちが減ります。以降の章で、この3段階を1週目から4週目の作業に落とし込んで具体的に解説します。
弊社に寄せられる相談で多い「順番の間違い」
ご相談をいただく店舗オーナー様の中には、オーナー確認が終わる前から口コミ依頼のチラシを配ってしまい、いざお客様が検索してもプロフィールが見つからずクレームになった、というケースもありました。
逆に、情報は完璧に整えたのに1年経っても口コミが数件しかない、という店舗もあります。どちらも「今どの段階にいるか」を意識せずに作業を進めてしまったことが原因です。順番を可視化しておくだけで、こうしたすれ違いはかなり防げます。
1週目:アカウント作成とオーナー確認を終わらせる

Googleアカウントとビジネス情報の準備
まず必要になるのが、ビジネス用のGoogleアカウントです。個人のプライベートアカウントと兼用すると、退職や担当者交代の際に引き継ぎがしづらくなるため、できれば会社や店舗の連絡先メールアドレスで新規に作成することをおすすめします。
アカウントを用意したら、店名・住所・電話番号・営業時間・ウェブサイトといった基本情報を入力していきます。登録からオーナー確認までの具体的な画面操作は、Googleビジネスプロフィールの登録とオーナー確認の手順を解説でも詳しく解説しています。
オーナー確認の方法と期間の目安
情報を入力したら、次に行うのがオーナー確認です。オーナー確認が完了して初めて、Googleマップと検索結果上でプロフィールを編集できるようになります。
確認方法には電話・SMS・メール・ライブビデオ通話・ハガキ郵送などがあり、Google公式ヘルプによれば、どの方法になるかはGoogleが自動的に判定するため、こちら側で選ぶことはできません。
ハガキが選ばれた場合は到着まで通常2週間程度かかることがあるため、1週目のうちに申請だけでも済ませておくと、その後のスケジュールにゆとりが生まれます。Google公式ヘルプでは、オーナー確認の審査自体には通常5営業日ほどを要し、それより長くかかることも稀にあるとされています。
新規開業のタイミングと重なる場合は、内装工事や仕入れの準備で忙しい時期ではありますが、オーナー確認だけは他の作業と並行して早めに申請しておくことを強くおすすめします。確認が遅れるほど、オープン後の情報発信全体が後ろ倒しになってしまうためです。
確認中にやってはいけないこと
オーナー確認の審査中に店名・住所・カテゴリなど主要な情報を何度も変更すると、不正確な情報として審査が長引いたり、確認がやり直しになったりすることがあります。確認が完了するまでは、大きな情報変更は控え、静かに待つのが得策です。
2週目:プロフィール情報を正確に厚くする

店名・住所・電話番号(NAP)を統一する
NAP(Name・Address・Phone)とは、店名・住所・電話番号のことです。自社ホームページやポータルサイト、SNSに掲載している情報とGoogleビジネスプロフィールの情報が一字一句揃っていることが、Googleからの信頼につながります。
「株式会社」の有無や、ビル名の省略、半角と全角の違いなど、細かな表記ゆれは見落としがちです。2週目のうちに、自社サイトや主要な掲載先を一通り見直し、統一しておきましょう。揃え方の具体例はNAP統一とは?店名・住所・電話番号を揃えるべき理由と手順で紹介しています。
メインカテゴリと追加カテゴリの選び方
カテゴリは、Googleがどんな検索であなたのビジネスを表示するかを判断するための最重要項目のひとつです。まずは自社の事業内容に最も近いメインカテゴリを1つ選び、そのうえで実際に提供しているサービスに応じた追加カテゴリを複数設定します。
広く取りすぎると関連性が薄まり、狭すぎると露出の機会を逃します。迷ったときは、実際にお客様から「何のお店ですか」と聞かれたときにどう答えるかを基準に選ぶと判断しやすくなります。選び方の詳細はビジネスプロフィールのカテゴリ選びで集客は変わる|選び方と注意点をご覧ください。
営業時間・属性・説明文を埋める
営業時間は通常の営業時間に加え、ランチ休憩や定休日、特別営業時間もあわせて設定します。バリアフリー対応やテイクアウトの可否といった属性も、該当するものはすべてチェックを入れておきましょう。
説明文の欄には、何を提供している店舗で、どんな強みがあるのかを簡潔にまとめます。キーワードを詰め込みすぎた不自然な文章は避け、実際にお客様に話しかけるような自然な言葉で書くことが大切です。
2週目のうちにここまで終わらせておきたいチェック項目
NAP・カテゴリ・営業時間・属性・説明文の5項目は、いずれも「情報充実」の土台にあたる部分です。この5つが埋まっていない状態で3週目の写真や投稿に進んでしまうと、見栄えは良くても中身が薄いプロフィールになりがちです。
一つひとつは数分で終わる作業ですが、まとめて見直すと半日仕事になることもあります。休業日や営業時間外にまとめて時間を確保しておくと、抜け漏れなく進めやすくなります。
3週目:写真と投稿で「行きたくなる」プロフィールにする

最低限そろえたい写真の種類と枚数
写真は来店の意思決定に大きく影響する要素です。最低限外観・内観・商品やメニュー・スタッフの4種類は用意し、それぞれ複数枚ずつ掲載することを目指しましょう。
スマートフォンのカメラでも十分です。明るい時間帯に撮影する、水平を意識する、余計なものを写り込ませないといった基本を押さえるだけで、見え方は大きく変わります。ロゴとカバー写真も忘れずに設定しておきましょう。
「最新情報」投稿を使って動きを出す
プロフィールに動きがあることは、来訪者にも「今も営業している、活動している店舗だ」という安心感を与えます。3週目からは、最新情報の投稿機能を使って、キャンペーンやお知らせ、季節の話題などを週1回程度のペースで発信していきましょう。
投稿はテキストだけでなく、写真を添えると目に留まりやすくなります。ネタ切れしやすいので、月替わりメニューや店頭の様子、スタッフ紹介など、事前にいくつか候補をリストアップしておくと継続しやすくなります。
写真と投稿、どちらを先に手をつけるべきか
時間が限られている場合は、まず写真の充実を優先してください。投稿は「今」の情報ですが、写真は来店を検討している人がプロフィールを訪れるたびに目にする、いわば店の顔だからです。
写真がある程度揃った段階で投稿を並行して始めれば、プロフィール全体として「情報が新しく、写真も豊富」という好印象を与えやすくなります。
4週目:口コミを集め始め、初期の反応を確認する

口コミゼロから最初の一歩を踏み出す
情報が整ってきた4週目からは、いよいよ口コミの依頼を始めます。いきなり大人数に呼びかけるのではなく、まずは普段から関係性のあるお客様やリピーターに、会計時や来店後のタイミングで自然に声をかけるところから始めましょう。
口コミ依頼用の直接リンクを発行し、QRコードやショップカードに印刷しておくと、依頼のハードルが下がります。星の数を指定したり、見返りとして割引を約束したりすることはGoogleのポリシーに反するため、あくまで「感想を聞かせてほしい」という姿勢でお願いすることが大切です。口コミゼロからの立ち上げ方は新規オープンで口コミゼロを抜け出す|最初の10件の集め方でも具体的に紹介しています。
インサイトで初期の反応を確認する
4週目の終わりには、Googleビジネスプロフィール内のパフォーマンス(インサイト)画面で、検索での表示回数や、電話・ルート検索・ウェブサイトへのクリックといった行動の数値を確認しましょう。
登録から1か月では劇的な変化は出にくいものですが、数値がまったくのゼロであれば、情報の入力漏れやカテゴリ選定を見直すきっかけになります。継続的に数値を見る習慣を、この時期からつけておくと後々役立ちます。
数値は月ごとにスクリーンショットを残すなどして、簡単な記録を残しておくとよいでしょう。半年後・1年後に振り返ったとき、初月からの変化を自分の目で確認できることは、地道な運用を続けるモチベーションにもつながります。
2か月目以降につなげるために意識したいこと

焦って過剰な最適化に走らない
初月の作業を終えると「もっと早く順位を上げたい」という気持ちから、口コミの大量依頼や不自然なキーワードの詰め込みに走ってしまう方もいます。こうした行為はGoogleのガイドライン違反につながり、最悪の場合プロフィールの停止という事態にもなりかねません。
2か月目以降は、週1時間程度でよいので、投稿・写真追加・口コミ返信といった作業を淡々と継続することが、結果的に一番の近道になります。抜け漏れの確認には今日からできるMEOセルフチェック20項目|自分で見直す集客点検もあわせてご活用ください。
AI検索・AI概要時代に情報の正確性がより重要に
近年はGoogleの検索結果でAIによる概要(AI Overviews)や生成AIを使った検索が広がり、口コミの内容をAIが要約して提示する場面も増えています。こうした環境では、プロフィール上の情報とサイト上の情報に矛盾がないことが、これまで以上に重要になってきています。
AI検索の動向は今後も変化していく可能性が高いため、断定的な対策法を鵜呑みにせず、Google公式のヘルプや検索セントラルの発表を定期的に確認しながら、基本に忠実な情報整備を続けていく姿勢が結果的に効果を発揮します。
業種によって変わる優先順位の一例
基本の骨格は共通していても、業種によって初月に特に力を入れたい項目は変わります。飲食店であればメニュー登録と料理写真、美容室やサロンであれば施術写真とスタッフ紹介、クリニックや整骨院であれば院内の清潔感が伝わる写真と正確な診療時間の設定が、それぞれ優先度の高い項目です。
自社の業種に近いテーマの記事もあわせて確認しながら、この記事で紹介した週単位の骨格に、業種ならではの重点項目を組み込んでいくとよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. オーナー確認が終わらないと何もできませんか?
A. オーナー確認が完了するまでは、マップ上に表示されている情報を編集することはできません。ただし、Googleアカウントの準備や、掲載したい写真の選定、NAPを揃えるための自社サイト側の見直しなど、確認完了後にすぐ着手できる準備は先に進めておくことができます。
Q. 最初の1か月で口コミは何件くらい集めればいいですか?
A. 件数の目安は業種によって異なりますが、初月はまず0件から数件でも実際の口コミが投稿される状態をつくることが目的です。無理に急がず、関係性のあるお客様への自然な声かけから始めてください。
Q. 自分で全部やるのは大変そうです。業者に頼むべきですか?
A. 情報入力や写真撮影、初月の基本設定までは、自分で対応できる店舗も少なくありません。一方で、継続的な運用や分析、複数店舗の一括管理まで手が回らない場合は、部分的にでも外部の支援を検討する価値があります。
費用体系や契約内容は業者によって差が大きいため、判断に迷う場合は、複数社から話を聞いたうえで、体制や予算も含めて専門家にご相談ください。
Q. 業種によって順番は変わりますか?
A. 基本の骨格(基盤づくり→情報充実→行動喚起)はどの業種でも共通ですが、飲食店ならメニュー登録、士業なら信頼を伝える説明文など、業種特有で優先したい項目は前後することがあります。自店の業種に近い記事もあわせてご参照ください。
MEOの初動設計に迷ったらご相談ください
ここまでご紹介した1か月の進め方は、あくまで基本の型です。実際の店舗では、業種や競合状況によって優先すべき項目が前後することもあります。自社での判断に迷う場合は、Googleマップでの現在地を客観的に把握できるツールを活用しながら、無理のない範囲で進めていくことをおすすめします。
「今の自分の店がどの段階にいるのか」「何から手をつければ順位や来店数につながるのか」を一人で判断するのは、思った以上に時間がかかるものです。access-meoでは、店舗のGoogleマップ順位や口コミ状況を無料で確認できますので、初月の振り返りや2か月目以降の計画づくりにお役立てください。
一つひとつの作業は決して難しいものではありません。順番を意識しながら、まずはこの1か月を着実に積み上げていきましょう。
