「うちのお店のお客様は、だいたいどのあたりから来ているのだろう」。チラシを撒く範囲を決めるとき、新しい看板を出す場所を選ぶとき、あるいはGoogleマップでの見え方を気にしたときに、多くの店舗オーナーがこの疑問にぶつかります。
この「お客様が来てくれる範囲」のことを商圏と呼びます。商圏がぼんやりしたままだと、販促の予算も、Googleビジネスプロフィールの設定も、どこに向けて最適化すればいいのかが決まりません。逆に商圏がはっきりすれば、やるべきことは驚くほど絞り込めます。
この記事では、専門のコンサルタントに頼まなくても店舗オーナー自身で進められる商圏分析のやり方を、範囲の決め方から無料データの使い方、そしてGoogleマップの表示順位との関係までまとめて解説します。地図ソフトも高価なツールも使わず、紙とペンとブラウザだけで着手できる手順から紹介していきます。
商圏とは?店舗集客を「点」ではなく「面」で捉える

商圏分析という言葉を聞くと、大手チェーンが出店計画のときにやる大がかりな調査を思い浮かべるかもしれません。ですが個人店や小規模店にとっての商圏分析は、もっと日常的で実務的な作業です。
商圏は「お客様が来てくれる範囲」のこと
商圏とは、その店舗に来店する可能性のあるお客様が生活している地理的な範囲を指します。もっと平たく言えば、「わざわざここまで足を運んでもいい」とお客様が感じてくれる距離の限界のことです。
この範囲は、業種によっても、立地によっても、そして提供している商品やサービスの単価によっても大きく変わります。コンビニと結婚式場では、お客様が移動を許容する距離がまったく違うからです。
大事なのは、商圏が行政区画とは一致しないという点です。同じ市内でも川を挟んだ向こう側からはまったく来ない、逆に市外でも駅ひとつ隣からは常連が来ている、といったことは日常的に起こります。
ですから商圏は「○○市」ではなく「うちの店を中心にした、この形」として捉える必要があります。この考え方が、商圏分析のすべての出発点になります。
1次商圏・2次商圏・3次商圏という3つの層
商圏は、来店頻度の高さによって層に分けて考えるのが一般的です。中心に近いほど濃く、外に行くほど薄くなる同心円のようなイメージを持つとわかりやすくなります。
もっとも内側が1次商圏です。来店頻度がいちばん高く、売上の大半を支えてくれる中心的なエリアで、徒歩や自転車で5〜10分程度の範囲が目安とされます。
その外側が2次商圏です。週に1回程度の来店が見込めるエリアで、車や公共交通機関で5〜15分ほどかかる範囲が該当します。
もっとも外側が3次商圏で、月に1回程度、あるいは何かのきっかけがあれば来てくれるエリアです。移動に15分以上かかる範囲が目安になります。
この3層を意識すると、同じ販促でも「誰に、どんな理由で来てもらうか」の設計が変わってきます。1次商圏には「今日の夕食」を、3次商圏には「わざわざ来る価値のある特別な理由」を提示する、といった具合です。
なお、この時間や距離の目安はあくまで一般的な考え方であり、業種や地域によって実態は大きく異なります。数字そのものより「層に分けて考える」という発想を持ち帰ってください。
なぜ「点」ではなく「面」で見る必要があるのか
店舗集客の話は、どうしても「うちの店」という一点の話になりがちです。看板をどうするか、内装をどうするか、口コミをどう増やすか。もちろんどれも大切ですが、それだけでは「どこの誰に向けてやっているのか」が抜け落ちてしまいます。
商圏という「面」を先に決めておくと、この抜けが埋まります。チラシの配布エリア、地域イベントへの出展可否、Googleビジネスプロフィールに書く説明文の言葉づかいまで、判断の基準がひとつに揃うからです。
Googleマップでの見え方も同じです。地図検索の順位は「1つの順位」ではなく、検索する人がどこにいるかによってエリアごとに違う値を取ります。つまりマップ上の見え方そのものが、はじめから「面」の情報なのです。
だからこそ、商圏を面で捉えておくと、Googleマップ対策(MEO)の打ち手も具体的になります。この関係については後半で詳しく取り上げます。
商圏範囲の決め方|距離・所要時間・地形の3つの物差し

商圏の範囲を決める方法は大きく3つあります。それぞれ一長一短があるので、組み合わせて使うのが現実的です。
距離で引く|半径○kmという最もシンプルな方法
もっとも手軽なのが、店舗を中心に半径500m、1km、3kmといった円を描く方法です。地図上にコンパスで円を描くだけなので、誰でもすぐにできます。
この方法の利点は、後述する統計データとの相性が良いことです。人口や世帯数の集計は円や四角の範囲で取れるため、「半径1km以内に何世帯あるか」といった数字がすぐに手に入ります。
一方の弱点は、現実の人の動きを無視してしまう点です。直線距離では500mでも、間に線路があって踏切まで大きく迂回しなければならないなら、体感的にはずっと遠い場所になります。
ですから半径の円は「たたき台」として使い、そのまま最終結論にはしないのが賢明です。
所要時間で引く|徒歩5分・車10分という現実的な見方
2つ目は、移動にかかる時間で範囲を決める方法です。徒歩10分圏内、自転車10分圏内、車で15分圏内といった引き方をします。
お客様が感じる「近い・遠い」は距離ではなく時間で決まるので、こちらのほうが実態に近い商圏になります。特に都市部の徒歩客中心の店舗や、郊外の車客中心の店舗では差がはっきり出ます。
実際に調べるときは、Googleマップの経路検索が使えます。商圏の境界にしたい地点をいくつか選び、店舗までの所要時間を徒歩・自転車・車それぞれで調べて記録していきます。
手間はかかりますが、10地点も調べれば商圏の輪郭はかなり具体的になります。円ではなく、いびつな形になるのが正常です。
地形と生活動線で補正する|線路・川・幹線道路
3つ目は、地図を眺めながら「人が越えにくい境界線」を見つけて商圏を補正する作業です。これは統計では出てこない、地元を知る人だけができる分析です。
越えにくい境界線の代表例は、線路、大きな川、片側2車線以上の幹線道路、山や丘、そして大規模な工場や公園の敷地です。これらの向こう側は、距離が近くても商圏から外れることがよくあります。
逆に、商圏を広げる方向に働く要素もあります。最寄り駅、バス停、大きな駐車場のある商業施設、通勤通学で使われる道路などです。
特に駅は強力で、駅の反対側からは来ないのに、電車で2駅離れた場所からは通勤帰りに寄ってくれる、といった動線ができることがあります。商圏は必ずしも連続した1つの塊とは限らないということです。
地名や駅名をキーワードとしてどう扱うかについては、こちらの記事も参考になります。
関連記事:地名・駅名キーワードの選び方と使いどころ
業種別の商圏の目安と、鵜呑みにしてはいけない理由
一般論として、日常的に使う業種ほど商圏は狭く、専門性が高く単価が上がるほど商圏は広くなります。コンビニや美容室は狭く、専門クリニックやリフォーム会社は広い、という傾向です。
ただし、こうした業種別の目安をそのまま自店に当てはめるのは危険です。同じ美容室でも、駅前の店と住宅街の店ではお客様の来かたがまったく違います。
目安はあくまで「最初に円を描くときの半径」として使い、実際のお客様のデータで必ず上書きしてください。次の章で、その具体的な手順を説明します。
商圏分析のやり方【5つのステップ】

ここからは実際の手順です。専用ソフトは使わず、紙の地図とブラウザだけで進められる方法にしています。所要時間は、まじめにやって2〜3時間といったところです。
ステップ1|既存のお客様がどこから来ているかを書き出す
最初にやるべきは、統計を調べることではありません。すでに来てくれているお客様が、どこから来ているのかを洗い出すことです。
予約台帳や顧客カードに住所があるなら、直近3か月分の町名を数えるだけで十分な出発点になります。ポイントカードの登録情報や、宅配・出張のお届け先の記録も同じように使えます。
住所を記録していない業態の場合は、レジで「どちらからお越しですか」と聞いて町名だけメモする運用を2週間ほど続けてみてください。50件も集まれば、商圏の輪郭は驚くほどはっきり見えてきます。
なお、お客様の住所や連絡先は個人情報にあたります。取得や保管の方法については、必要に応じて専門家にご相談ください。
ステップ2|地図に落として商圏の輪郭を描く
次に、集めた町名を地図の上にプロットします。紙の住宅地図に点を打つ方法でも、Googleマップのマイマップ機能でピンを立てる方法でも構いません。
点が集まったら、全体の7割から8割の点が入る線を大まかに引いてみてください。これが実測にもとづくあなたの店の1次商圏です。
ここで前章の地形の話が効いてきます。点が急に途切れている場所があれば、そこに線路や川、幹線道路がないか地図で確認してみてください。
逆に、離れた場所にぽつんと点が集まっているエリアがあれば、そこには通勤動線や商業施設など何かの理由があるはずです。その理由を突き止められれば、同じ構造の別エリアにも展開できます。
ステップ3|商圏内の人口・世帯・年齢構成を調べる
商圏の輪郭が描けたら、その中に何人の人が住んでいるのかを調べます。ここで初めて統計データの出番です。
調べるのは、人口、世帯数、年齢構成、世帯構成(単身か家族か)の4つで十分です。無料で使えるツールについては次の章でまとめて紹介します。
この数字が出ると、商圏の「上限」が見えてきます。たとえば商圏内に3,000世帯しかないのに月200組の新規を狙うのは、現実的な計画とは言えないと判断できるわけです。
また、年齢構成がわかると打ち手も変わります。単身の若年層が多い商圏と、高齢の夫婦世帯が多い商圏では、響くメニューも情報の届け方もまったく違います。
ステップ4|商圏内の競合を数える
次に、その商圏の中に同じニーズを満たすお店がいくつあるかを数えます。もっとも手軽なのは、Googleマップで自店の業種名を検索して、商圏の範囲内にあるお店を数える方法です。
数えるときは、件数だけでなく口コミ件数と平均評価もあわせてメモしておきます。この3つを並べるだけで、自店が商圏内でどのくらいの位置にいるのかが見えてきます。
ここで注意したいのは、業種が同じでも競合とは限らないという点です。同じ「カフェ」でも、朝の通勤客を狙う店と、午後にゆっくり過ごしたい客を狙う店では、実質的に競合していないことがあります。
競合の見つけ方と比較のしかたは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ステップ5|「取れているエリア」と「取れていないエリア」を分ける
最後の仕上げが、ここまでの情報を重ね合わせる作業です。商圏の中を、いくつかのエリアに区切って色分けしていきます。
区切り方は町丁目単位でも、地図を格子状に分けても構いません。それぞれのエリアについて、人口の多さと、実際に来ているお客様の数を見比べます。
すると3つのタイプに分かれます。人が多くてお客様も来ている「取れているエリア」、人が多いのにお客様が来ていない「取りこぼしエリア」、そもそも人が少ない「対象外エリア」です。
販促予算や労力を最初に投じるべきなのは、真ん中の取りこぼしエリアです。需要はあるのに届いていないだけなので、いちばん改善の余地が大きいからです。
ここまでが商圏分析の全体像です。ステップ3で必要になる無料データについて、次に具体的に見ていきます。
無料で使える商圏分析のデータ源と使い分け

商圏分析に必要なデータの多くは、実は無料で手に入ります。有料の商圏分析サービスもありますが、個人店や小規模店なら以下の4つで十分に判断できます。
jSTAT MAP(地図で見る統計)|人口・世帯を地図上で見る
jSTAT MAPは、政府統計の総合窓口である e-Stat が提供している地理情報システムです。国勢調査などの統計を地図上に表示できるツールで、誰でも無料で利用できます。
店舗の位置を指定して、その周辺の人口や世帯数、住民の年齢・性別構成、住宅の種類などを集計できるため、商圏分析やエリアマーケティングの用途に向いています。
ログインしなくても、統計グラフの作成やエリアの作成といった機能は使えます。ログインすると取り込んだデータの保存や、リッチレポート(周辺エリアの地域分析レポート)の出力ができるようになります。
最初に触るなら、店舗の住所を中心に半径1kmの円を作成して、そこに含まれる人口と世帯数を出してみるのがおすすめです。「うちの商圏には何世帯ある」という数字がひとつ手に入るだけで、計画の現実味がまったく変わります。
RESAS(地域経済分析システム)|地域全体の動きをつかむ
RESASは、経済産業省と内閣官房が2015年から提供している地域経済のデータプラットフォームです。地域経済に関する官民のビッグデータを、地図やグラフで見える化できます。
2025年3月7日には、使いやすさを高めた新システムの提供が始まりました。ID登録などの事前手続きは不要で、すべてのメニューを無料で使えます。
その後も更新が続いており、2026年1月23日には新メニュー「地域ビジネス環境分析」の追加や、地図メニューの利便性向上を含むアップデートが行われました。
jSTAT MAPが「店舗の周囲」を細かく見るのに向いているのに対し、RESASは市区町村や地域全体の人口動態・産業構造といった大きな流れをつかむのに向いています。この2つは競合ではなく、ズームの倍率が違う道具だと考えてください。
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス|自店の実データ
統計は「そこに住んでいる人」のデータですが、実際に自店を探した人のデータも見る必要があります。それを提供してくれるのがGoogleビジネスプロフィールのパフォーマンス機能です。
オーナーまたは管理者であれば、Google検索とGoogleマップでのプロフィールの閲覧数、クリック数、その他の操作数を確認できます。ここから、お客様がどのくらい自店に関心を持っているかを把握できます。
特に商圏分析と相性が良いのが「検索に使用された語句」です。この指標は毎月月初に更新され、反映まで5日ほどかかることがあります。
ここに地名や駅名が並んでいれば、その地名で探している人が実際にいるという証拠になります。商圏の仮説を、推測ではなく実データで確かめられる数少ない手がかりです。
パフォーマンス画面の見方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:ビジネスプロフィールのインサイト(パフォーマンス)の見方
Googleマップそのもの|競合の数と評価をその場で数える
4つ目は、特別なツールではなくGoogleマップそのものです。競合の数、口コミ件数、平均評価、営業時間、写真の充実度といった情報が、ひととおり無料で見られます。
商圏内の同業10店舗について、口コミ件数と平均評価を一覧にするだけで、自店がどのあたりにいるかがはっきりします。この作業は1時間もかかりません。
ただし、Googleマップの検索結果は自分がいる場所によって変わります。店の中から検索した結果だけを見ていると、商圏の端にいるお客様に何が見えているかはわかりません。
この「場所によって見え方が変わる」という性質こそが、商圏とGoogleマップ順位をつなぐ鍵になります。次の章で詳しく見ていきましょう。
商圏分析の結果をMEO・ローカル集客の打ち手に変える

商圏が見えたら、次はそれを日々の集客活動につなげます。特にGoogleマップからの集客とは相性が良いので、その関係から整理していきます。
Googleが見ている3つの要素と「距離」の位置づけ
Googleビジネスプロフィールのヘルプによると、ローカル検索結果は主に「関連性」「距離」「知名度」の3つにもとづいて表示されます。これらを組み合わせて、最適な検索結果が決まる仕組みです。
関連性は、検索語句とビジネスプロフィールが合致する度合いのこと。より的確な情報を提供することで高められる、とされています。
距離は、検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離です。ユーザーが現在地を共有していない場合は、Googleが把握している現在地の情報にもとづいて結果が表示されます。
知名度は、そのビジネスがどれだけ広く知られているかを示すもので、リンクしているウェブサイトの数や口コミの数などにもとづきます。この3つのうち「距離」だけは、店舗側が動かせない前提条件です。
だからこそ、動かせない距離を前提にして、動かせる関連性と知名度をどこまで積み上げるかという発想が必要になります。順位の決まり方そのものは、こちらの記事で解説しています。
関連記事:Googleマップの表示順位はどう決まる?(関連性・距離・知名度)
同じキーワードでも、検索する場所で順位は変わる
距離が順位の要素に入っているということは、同じキーワードで検索しても、検索した人の現在地によって結果の並び順が変わるということです。
店の目の前で検索すれば当然1位に出ます。しかし商圏の端、たとえば1.5km離れた住宅街から同じ言葉で検索したとき、自店が何番目に出てくるかは、店内で確認しても絶対にわかりません。
ここが商圏分析とMEOが交わるポイントです。商圏を「面」で描いたなら、順位も「面」で確認しなければ意味がありません。
順位の測り方と、測定値がぶれる理由については、こちらの記事にまとめています。
関連記事:Googleマップ順位の正しい測り方(検索する場所で変わる理由)
打ち手1|商圏の中心部を守る
1次商圏の中で自店が見つけてもらえていないなら、それは最優先で解決すべき問題です。もっとも近い人に選ばれないまま、遠くの人に届くことはまずありません。
ここで効いてくるのが関連性です。Googleのヘルプでも、ビジネス情報の内容が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなると案内されています。
正確な住所、特別営業時間を含む営業時間、ビジネスの種類、駐車場やWi-Fiの利用可否といった属性。これらを埋めきることが、中心部を守るための最短ルートです。
地味な作業ですが、1次商圏で取りこぼしている店ほど、この基本の入力漏れが残っています。
打ち手2|商圏の外縁を広げる
中心部が固まったら、次は2次商圏、3次商圏へと届く範囲を広げていきます。ここで効いてくるのが知名度のほうです。
Googleのヘルプでは、知名度はウェブサイトからのリンクの数や口コミの数などにもとづくとされ、口コミ数が多く評価の高いビジネスはローカル検索結果のランキングが高くなると説明されています。
つまり、口コミを地道に増やすこと、自社サイトを整えること、地域のメディアや団体のページで紹介されることが、そのまま商圏の外縁を押し広げる力になります。
ただしこれは時間のかかる取り組みです。数週間で結果が出るものではないので、四半期単位で見る覚悟が必要です。
打ち手3|商圏の外は思い切って捨てる
3つ目の打ち手は、やらないことを決めることです。商圏の外に労力を割かない、という判断も商圏分析の大切な成果です。
たとえば、県名や広域の地名で上位表示を狙っても、そこから実際に来店してくれる人がほとんどいないなら、その努力は売上につながりません。
限られた時間と予算をどこに配分するかを決めるのが経営判断です。商圏分析の本当の価値は、やることを増やすことではなく、やらないことを決められるようになることにあります。
なお、店舗を持たず出張・訪問で対応する業態の場合は、Googleビジネスプロフィール側で対応エリアを設定する必要があります。設定の考え方はこちらにまとめています。
関連記事:Googleビジネスプロフィールのサービス提供地域|決め方と注意点
商圏分析についてよくある質問

店舗オーナーの方からよくいただく質問をまとめました。
Q. 商圏分析は有料ツールがないとできませんか?
いいえ、無料のツールだけでも十分に実用的な分析ができます。この記事で紹介したjSTAT MAP、RESAS、Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス、Googleマップは、いずれも無料で使えます。
有料ツールが役立つのは、複数店舗を比較したい場合や、より細かい消費支出データが必要な場合です。1店舗の運営判断であれば、まずは無料の範囲で始めて問題ありません。
Q. 商圏はどのくらいの頻度で見直すべきですか?
基本は年1回で十分です。ただし、近くに大型商業施設ができた、幹線道路が開通した、競合が出店した、といった環境の変化があったときは、そのタイミングで見直してください。
Googleマップ上の見え方については、もう少し短い周期で確認したほうが実態に合います。競合の動きや口コミの増減で、数か月単位で状況が変わることがあるためです。
Q. 商圏を広げれば売上は増えますか?
必ずしもそうとは言えません。商圏を広げるということは、より遠くのお客様に「わざわざ来る理由」を提供するということで、その分だけ提供価値のハードルが上がります。
多くの店舗にとっては、商圏を広げるより、いまの商圏内での取りこぼしをなくすほうが確実です。商圏内のシェアがまだ低いうちに範囲を広げると、労力が薄く散ってしまいます。
Q. お客様の住所を集めるのが難しい業態です。どうすればいいですか?
住所そのものでなくても、町名や最寄り駅だけで十分に分析できます。会計時に一言うかがってメモを取る、アンケート用紙に選択式で入れておく、といった方法で集められます。
それも難しい場合は、Googleビジネスプロフィールの「検索に使用された語句」に出てくる地名を手がかりにする方法があります。完璧ではありませんが、傾向をつかむには役立ちます。
Q. Googleマップの順位を商圏全体で確認する方法はありますか?
手動でやる場合は、商圏内のいくつかの地点を選び、それぞれの場所に実際に行って検索する方法が基本になります。ただし手間がかかるうえ、端末や検索履歴の影響で結果がぶれやすいという難点があります。
エリアごとの見え方をまとめて確認したい場合は、店舗の周辺を格子状に区切って順位を可視化するタイプのツールを使う方法もあります。私たちが運営する access-meo も、この考え方でつくられたサービスです。
まとめ|商圏が決まれば、やるべきことは絞れる

商圏分析は、大がかりな調査ではありません。既存のお客様がどこから来ているかを数え、地図に落とし、無料の統計で裏を取る。この3つができれば、店舗運営の判断は一段はっきりします。
そして商圏を「面」で捉えたなら、Googleマップでの見え方も同じように面で確認することが大切です。店の中から検索した1つの順位だけを見ていては、商圏の端で何が起きているかはわかりません。
まずは今日、直近のお客様50組の町名を数えるところから始めてみてください。それだけで、次に何をすべきかの輪郭が見えてくるはずです。
自店の商圏とマップでの見え方についてご相談ください
「商圏の切り方が合っているか自信がない」「エリアごとの見え方をどう改善すればいいかわからない」といったご相談も承っています。株式会社アクセス・リンクでは、Webサイト制作とSEO/MEOの支援を通じて、店舗の集客をお手伝いしています。
まずは自店のGoogleマップでの見え方を確かめたい方は、下のバナーから無料でチェックしてみてください。お問い合わせフォームからのご相談も歓迎しています。
