Googleビジネスプロフィールの編集画面を開いて「メールアドレスを登録したい」と探してみたものの、それらしい入力欄が見つからず戸惑った経験はないでしょうか。電話番号やウェブサイトの欄はすぐに見つかるのに、なぜかメールアドレスの欄だけが見当たらない――これは設定ミスでも表示の不具合でもなく、そもそもGoogleが用意していない仕様です。
この記事では、Google公式ヘルプの記載をもとに、ビジネスプロフィールで実際に使える連絡先の種類(電話番号・ウェブサイト・チャット)を整理し、「メールで問い合わせを受けたい」という要望を現実的にどう実現するかを具体的な手順とあわせて解説します。業種による向き不向きや、設定後に見直しておきたい運用ルーティンまでまとめました。
代表の三田健司は全日本SEO協会認定SEOコンサルタントとして、Web制作・MEO支援の現場で数多くの中小企業・店舗のGoogleビジネスプロフィール設定を支援してきました。「メールアドレスが登録できない」というご相談は実際によくいただく質問のひとつで、その都度お伝えしている代替策を、今回まとめてご紹介します。
「メールアドレス欄」は存在しない――まず知っておきたいGBPの連絡先の仕組み

編集画面を隅々まで探しても「メールアドレス」という項目は出てこない
Google公式ヘルプの「ビジネス プロフィールを編集する」ページを確認すると、電話番号やウェブサイトについての説明は明記されている一方、メールアドレスを直接プロフィールに表示する機能についての記載は見当たりません。実際にGoogleのコミュニティフォーラムにも「メールアドレスを追加したいがやり方がわからない」という質問が繰り返し投稿されており、多くの店舗オーナーが同じところでつまずいていることがうかがえます。
つまり、電話番号やウェブサイトのように「入力欄はあるのに見つけられていないだけ」ではなく、そもそも一般的な意味での「メールアドレス表示欄」自体が用意されていないというのが実情です。この前提を知らずに探し続けても、見つからないのは当然というわけです。
用意されているのは「電話番号」「ウェブサイト」「チャット」の3種類
その代わりにGoogleビジネスプロフィールが公式に用意している連絡先の種類は、大きく分けて3つです。ひとつはメインとサブを合わせた電話番号、ふたつめは自社のウェブサイトへのリンク、みっつめが2026年時点で一部地域から展開が進んでいる「チャット(メッセージ)」機能です。
「メールで問い合わせを受けたい」という要望自体は決して珍しいものではありません。次の章からは、この3種類の連絡先をどう組み合わせれば、メールに近い使い勝手を実現できるのかを具体的に見ていきます。
電話番号の設定を正しく理解する|メイン+2件・FAX不可・非表示という選択肢

メインの電話番号と追加できる最大2件の使い分け
Google公式ヘルプによると、ビジネスのメインの電話番号に加えて、最大2件までの電話番号を追加できるとされています。携帯電話番号でも固定電話番号でも指定できますが、FAX番号は指定できません。
番号は自動的にフォーマットされるため、国コードやかっこ、ハイフンを自分で追加する必要はないという案内もあります。
複数店舗を運営している場合や、代表番号と直通番号を使い分けたい場合には、この「メイン+2件」という枠をどう割り振るかが実務上のポイントになります。計測用に転送電話番号を利用している店舗も多いと思いますが、その場合の注意点は計測用の転送電話番号とNAPの注意点をまとめた記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
電話に出られない事情がある店舗は「非表示」も選べる
一人で店を切り盛りしていて電話対応に手が回らない、営業時間中は接客に集中したい、といった事情がある店舗には、電話番号を非表示にするという選択肢も用意されています。無理に電話対応を前提にせず、後述するウェブサイトやチャットに問い合わせを一本化する運用も現実的な選び方です。
携帯電話・固定電話・0120などのフリーダイヤルのどれを表に出すべきかで迷う場合は、ビジネスプロフィールの電話番号の選び方の記事で判断基準を整理していますので参考にしてください。
「メールで問い合わせてほしい」を叶える現実的な方法|ウェブサイト欄の活用

ウェブサイトのURLを問い合わせページへの入口にする
Google公式ヘルプでは「ビジネス プロフィールで、ビジネスのウェブサイトをユーザーと共有できます」と案内されており、登録するURLには「http://」または「https://」を含む完全な形式が必要とされています。ここに、トップページではなく直接「お問い合わせ」ページのURLを登録してしまうという工夫が、メール問い合わせへの一番の近道です。
お問い合わせページに、フォームだけでなく「info@」から始まるメールアドレスをmailtoリンク付きで明記しておけば、検索結果やGoogleマップからワンタップでメールソフトが起動する導線を作れます。ウェブサイトへのクリックをどう増やし、どこに着地させるかという設計自体はGoogleマップから自社サイトへのクリックを増やすリンク先設計の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
自社サイトを持っていない場合の考え方
自社サイトをまだ持っていない店舗でも、無料で作成できる簡易ページや予約システムのプロフィールページなど、URLを発行できるサービスであれば代用は可能です。ただし、外部サービスの仕様変更でリンクが切れてしまうこともあるため、URLが有効かどうかは月次のチェック項目に入れておくと安心です。
「ウェブサイト欄に何を登録すればよいかわからない」という段階の店舗は、まず一枚だけでも問い合わせ内容とメールアドレスを載せたページを用意することから始めてみてください。凝ったデザインよりも、連絡先が明確に書かれていることの方が重要です。
手早く用意したい場合は、無料のフォーム作成サービスで簡単な問い合わせフォームを作り、そのフォームのURLをそのままウェブサイト欄に登録するという方法もあります。届いた内容を担当者のメールアドレスに転送する設定にしておけば、実質的にメールで問い合わせを受け取っているのと変わらない運用が可能です。
チャット(メッセージ)機能でWhatsApp・テキストメッセージを受け付ける

設定は「プロフィール編集」→「連絡先」→「チャット編集」から
Google公式ヘルプでは、ビジネスプロフィールの連絡先情報に「WhatsApp」または「テキストメッセージ」のオプションを追加できると案内されています。設定はビジネスプロフィールの編集画面から「連絡先」内の「チャット編集」を開き、どちらか一方を選んでURLまたは電話番号を入力する流れです。
両方を入力した場合はテキストメッセージのオプションのみがユーザーに表示されるという仕様も明記されています。
この機能はオーナー確認が完了していることが前提で、現時点では一部の地域でのみ利用できるとされています。なお、Google独自のアプリ内チャット機能は2024年7月末で終了しており、現在案内されているのはWhatsAppやテキストメッセージのリンクを表示する形の、それとは別の新しい仕組みです。
管理画面にまだ表示されていない場合も、仕様自体がなくなったわけではなく、順次展開が進んでいる段階だと理解しておくとよいでしょう。複数のビジネスプロフィールを運営している場合、同じWhatsAppリンクを使い回せる点も実務上は助かるポイントです。
ウェルカムメッセージとよくある質問の自動応答を使いこなす
チャット機能には、最初の一言を自動で送る「ウェルカムメッセージ」や、想定される質問とその回答をあらかじめ登録しておく「よくある質問」の自動応答が用意されています。営業時間や定休日といった、繰り返し聞かれる質問はここで先回りして答えておくと、店舗側の返信負担を減らせます。
予約機能そのものに対応していない業種でも、このチャット機能を使えば「まず相談してから決めたい」という顧客の受け皿になります。予約ボタンが使えない業種向けの代替導線については予約機能がない業種のGBP活用法の記事でもまとめていますので、あわせて参考にしてください。
業種で変わる「連絡導線」の選び方とよくある失敗

業種別に向いている連絡導線の組み合わせ
飲食店やサロンのように即答が求められる業種では、電話とチャットを両方オンにしておき、すぐ答えられる質問はチャットの自動応答に任せる組み合わせが機能しやすい傾向にあります。一方、見積もりや資料請求のように、じっくり検討してから連絡したい顧客が多い業種では、ウェブサイトの問い合わせフォーム経由のメールを主な窓口にする方が、担当者側も落ち着いて対応しやすくなります。
医療・法律・税務など専門性が高く判断を伴う相談を受ける業種の場合は、チャットでの簡易なやり取りだけで完結させず、正式な相談は電話や来店予約に誘導するなど、業種の性質に応じた線引きをしておくことをおすすめします。専門的な内容の最終判断は、必ず各分野の専門家にご相談ください。
小売店やネットショップの店舗受け取りのように、在庫や商品の状態について事前に確認したいという問い合わせが多い業種では、写真を送ってもらいやすいチャットが特に相性のよい窓口になります。逆に、契約書や見積書のやり取りが発生する業種では、履歴が残りやすいメール(ウェブサイト経由の問い合わせフォーム)を軸にする方が、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
やりがちな失敗3つ
ひとつ目は、チャットをオンにしたまま通知に気づかず、何日も返信が滞ってしまうケースです。ふたつ目は、ウェブサイト欄に問い合わせ先の情報がないトップページだけを登録してしまい、結局どこにも連絡できないと思われてしまうケースです。
みっつ目は、電話番号を非表示にしたのにチャットもウェブサイトも整備しておらず、連絡手段そのものが失われてしまうケースです。
返信の速さそのものが評価や信頼につながる点は、口コミ対応にも通じる考え方です。返信までの目安についてはGoogle口コミの返信はいつまでにという記事でも扱っていますので、あわせてチェックしてみてください。
設定後の運用ルーティン|通知設定・月次見直し・AI活用の動向

通知をオンにして「気づかない」を防ぐ
チャット機能を有効にしたら、スマートフォンやパソコンの通知をオンにしておくことが欠かせません。せっかく連絡導線を整えても、メッセージに気づかないまま日数が経ってしまっては本末転倒です。
既読の表示・非表示も設定できるため、プライバシーに配慮しながら運用したい場合はあわせて確認しておきましょう。
月1回、連絡先設定を棚卸しする
電話番号の変更、ウェブサイトのリニューアル、担当者の異動など、店舗の状況は少しずつ変わっていきます。月に一度、カレンダーに「連絡先設定の確認日」を入れておくだけでも、古い電話番号やリンク切れのURLが放置される事態を防げます。
確認する項目は、電話番号が現在も使われているか、ウェブサイトのURLがリンク切れになっていないか、チャットのウェルカムメッセージや自動応答の内容が実態と合っているか、の3点に絞ると継続しやすくなります。
AIによる管理支援の広がりも踏まえておく
2026年に入り、Googleビジネスプロフィールの管理をGemini(生成AI)が支援する連携が発表され、順次展開が進んでいます。口コミへの返信案の作成やパフォーマンスの分析、プロフィール情報の更新支援などが対象に含まれると案内されており、今後は問い合わせ対応の一部もAIによる支援が広がっていく可能性があります。
ただし、こうした支援機能が広がっても、電話番号やウェブサイトのURL、チャットの設定内容が実態と合っているかという土台の部分は、店舗側で整えておく必要があります。まずは今回紹介した3つの連絡導線を、無理のない範囲で見直してみてください。
よくある質問
Q1. どうしてもメールアドレスを直接プロフィールに載せることはできませんか?
Google公式ヘルプの編集ページには、メールアドレスを直接表示する機能についての記載がありません。代わりにウェブサイト欄へ問い合わせページのURLを登録し、その中にメールアドレスを明記する形で対応するのが現実的な方法です。
Q2. チャット機能はすべてのビジネスプロフィールで使えますか?
公式ヘルプでは、オーナー確認が完了していることが条件とされており、現時点では一部の地域でのみ利用できると案内されています。管理画面にまだ表示されない場合は、今後の展開を待つ必要があります。
Q3. 電話番号は何件まで登録できますか?
メインの電話番号に加えて、最大2件まで追加できるとされています。携帯電話番号・固定電話番号のどちらも指定できますが、FAX番号は登録できません。
Q4. WhatsAppとテキストメッセージ、両方登録したらどうなりますか?
公式ヘルプによると、両方に入力した場合はテキストメッセージのオプションのみがユーザーに表示されるとされています。どちらか一方に絞って運用する前提で設定内容を決めておくとよいでしょう。
Q5. チャットを導入した効果はどうやって確認できますか?
Google公式ヘルプでは、チャット機能のパフォーマンス指標を確認できると案内されています。問い合わせ件数や対応状況を定期的に見て、電話やウェブサイト経由の問い合わせと比べてどの導線が実際によく使われているかを、月次の運用ルーティンの中でチェックしていくとよいでしょう。
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連絡先の導線を整えても、そもそも自分の店がGoogleマップでどう表示され、何位に出ているのかを把握できていなければ、改善の効果を実感しにくいものです。access-meoでは、Googleマップでの順位や口コミの状況をまとめてチェックできます。
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