「同じ地域のライバル店はGoogleマップで上のほうに表示されるのに、自分の店はなかなか出てこない」。そんなお悩みをお持ちの店舗オーナーの方は多いのではないでしょうか。
実は、Googleマップやローカル検索の表示順位の決まり方について、Googleは公式に「関連性・距離・知名度」という3つの要素を公表しています。この記事では、その3つの要素の意味と順位が決まる仕組み、そして店舗側が今日からできる対策までを、Google公式ヘルプの記載をベースにやさしく解説します。
筆者(三田健司)は全日本SEO協会認定のSEOコンサルタントとして、Webサイト制作とSEO・MEO支援に10年以上携わってきました。その現場経験も踏まえながら、根拠のある情報だけをお届けします。
Googleマップの表示順位を決める3つの要素

Googleビジネスプロフィールの公式ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」では、ローカル検索結果が主に「関連性」「距離」「知名度」に基づいて表示されると説明されています。これは、ローカル検索の順位についてGoogle自身が公開している、ほぼ唯一の公式情報です。
MEO対策と呼ばれる取り組みは、突き詰めればこの3つの要素に対してどう働きかけるかという話に集約されます。まずはこの3つを正しく理解することが、遠回りに見えて一番の近道です。
順位は3要素の「組み合わせ」で決まる
重要なのは、3つの要素が単独ではなく組み合わせで評価されるという点です。公式ヘルプにも「これらの要素を組み合わせて、最適な検索結果が表示されます」と明記されています。
たとえば、お店が検索した人のすぐ近くにあるというだけでは、上位に表示されるとは限りません。検索キーワードとの関連性が高く知名度もあるお店なら、多少距離が離れていても上位に表示されることがあります。
逆にいえば、「駅前だから有利」「一番近いから勝てる」という単純な話ではないということです。店舗の立地はあとから変えられませんが、関連性と知名度は日々の取り組みで高めていくことができます。
順位はお金では買えない
公式ヘルプには「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と明記されています。つまり「Googleにお金を払えば地図で上位表示できる」という仕組みは存在しません。
もし「Googleと提携しているので上位表示できます」といった営業トークを受けたら、その時点で事実と異なる説明をしている業者だと判断できます。落ち着いて距離を置きましょう。
なお、この公式ヘルプは2025年6月に更新され、タイトルが従来の「改善する方法」から「改善するヒント」に変わりました。「ここに書かれたことをやれば必ず順位が上がる」という誤解を避けるための表現変更とみられており、Googleが断定的な受け取られ方を避けたい姿勢がうかがえます。
どこに表示されるのか:ローカルパックとマップ検索
この3要素が使われるのは、Googleマップのアプリ内での検索だけではありません。Google検索で「地域名+業種」などを調べたときに地図と一緒に表示される「ローカルパック」と呼ばれる枠も、同じローカル検索結果の仕組みで表示されています。
ローカルパックは検索結果の目立つ位置に出るため、店舗集客への影響が特に大きい表示枠です。詳しくはローカルパックとは?地図の検索枠に載る条件と対策を解説もあわせてご覧ください。
近年はAIが検索結果に回答をまとめて表示する動きも進んでいますが、その場合でも土台になっているのは、ビジネスプロフィールに登録された情報や口コミです。つまり、ここで解説する3要素への地道な取り組みは、AI時代のローカル検索においても引き続き有効な土台づくりだといえます。
関連性:検索キーワードとの合致度

関連性とは、ユーザーが入力した検索語句と、あなたのビジネスプロフィールの内容がどれだけ合致しているかを指します。たとえば「渋谷 イタリアン」と検索した人に対して、Googleは「この店はイタリアン料理を提供しているか」「渋谷エリアにあるか」をプロフィール情報などから判断しています。
関連性を高める基本は「情報の充実」
公式ヘルプでは「ビジネスについてのより的確な情報を提供すると、リスティングと検索語句との関連性を高めることができます」と説明されています。裏を返せば、プロフィールが空欄だらけでは、Googleはあなたのお店が何のお店なのかを正しく理解できないということです。
特別なテクニックの前に、まず情報を埋める。地味に聞こえますが、これが関連性対策の第一歩であり、公式ヘルプでも「ビジネス情報の内容が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなります」と案内されています。
特に見直したい4つの項目
1つ目はカテゴリです。メインカテゴリはビジネスの実態に最も近いものを選びます。たとえばラーメン店なら「ラーメン屋」を選び、「レストラン」のような広すぎるカテゴリで済ませないことが大切です。
2つ目はビジネスの説明文です。何を提供しているお店なのかを、検索する人が使いそうな自然な言葉で書きます。キーワードの羅列ではなく、初めての人に口頭で説明するような文章が理想です。
3つ目はサービス・商品・属性の登録です。提供メニューや「テイクアウト可」「駐車場あり」「Wi-Fiあり」などの属性情報も、検索語句との合致を判断する材料になります。
4つ目は住所・電話番号などの基本情報の正確さです。ここが不正確だと、そもそも検索結果に表示されにくくなると公式ヘルプでも注意されています。
なお、プロフィールをまだ登録していない、オーナー確認が済んでいないという場合は、対策の前にまず登録と確認を済ませましょう。手順はGoogleビジネスプロフィールの登録とオーナー確認の手順を解説で詳しく紹介しています。
距離:検索する場所によって順位が変わる

距離とは、検索しているユーザーから各ビジネスまでの距離を指します。公式ヘルプによれば、ユーザーが現在地を共有していない場合は、Googleがそのユーザーの位置について把握している情報に基づいて検索結果が表示されます。
「自分のスマホで1位だった」をうのみにしない
距離が主要な要素に含まれるということは、同じキーワードで検索しても、検索する場所が変われば表示順位も変わるということです。店内や自宅など自分の店の近くで検索すれば、自分の店が上位に出やすいのはある意味当然です。
一方で、少し離れた駅前や隣町から検索すると、順位ががらりと変わることは珍しくありません。「自分のスマホで見たら1位だった」という確認だけでは、実際にお客様が検索したときの見え方を把握できないのです。
たとえば整体院の場合、院の前で検索すれば1位でも、患者さんが多く住む2km先の住宅街では10位圏外、ということが実際に起こります。商圏のどこまで自分の店が「届いているか」を面でとらえる視点が大切です。
距離そのものは変えられないが、打ち手はある
店舗の場所は動かせません。しかし、関連性と知名度を高めることで、より広い範囲からの検索でも表示されやすくすることは可能です。実際、公式ヘルプの過去の記載でも、遠くても条件に合う店が上位に出ることがあると説明されていました。
また、地点ごとの順位を把握しておくと、「どのエリアには届いていて、どのエリアが弱いか」が見え、チラシの配布範囲やSNS発信など、MEO以外の施策を考える材料にもなります。
順位を確認する際は、店内で1回検索して終わりにするのではなく、商圏内の複数の地点を決めて、同じキーワードで定期的に観測するのがおすすめです。手動での確認には限界があるため、複数地点の順位をまとめて計測できるツールを活用すると、変化にも気づきやすくなります。
知名度:どれだけ広く知られているか

知名度(プロミネンス)とは、そのビジネスがどれだけ広く知られているかを示す要素です。公式ヘルプでは「知名度の高い場所は、検索結果に表示される可能性が高くなります」と説明されています。
口コミの数と評価が影響する
公式ヘルプには、知名度は「ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やレビューの数などの情報に基づいて決定されます」とあります。さらに「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります」とも明記されており、口コミが順位の観点でも重要であることがわかります。
口コミは、来店を検討している人の判断材料になるだけでなく、Googleからの評価にもつながる資産です。ただし、割引と引き換えに口コミを依頼するなどの行為はポリシー違反となるため、集め方には注意が必要です。
無理なく自然に口コミを増やしていく具体的な方法は、嫌味なく口コミを集める現実的な方法で詳しく解説しています。
ウェブ全体での「言及」も評価材料になる
自社ホームページへのリンクだけでなく、ポータルサイト・地域メディア・業界サイトなど、ウェブ全体であなたのお店がどう扱われているかも知名度の判断材料になると考えられています。地域で長く愛されているお店の「実世界での知名度」が反映されるのが、この要素の特徴です。
その際に注意したいのが、サイトごとに店名や住所の表記がバラバラだと、Googleに同じお店だと認識されにくくなる恐れがあるという点です。表記をそろえる重要性についてはNAP統一とは?店名・住所・電話番号を揃えるべき理由と手順をご覧ください。
順位改善のために今日からできること

ここからは、公式ヘルプが挙げているヒントをベースに、店舗オーナーが実際に取り組みやすい順に整理します。どれも特別な費用はかからず、今日から始められるものばかりです。
1. オーナー確認とビジネス情報の充実
公式ヘルプでは、ビジネスのオーナー確認を行うことで「検索結果に表示される可能性が高くなります」と案内されています。まだの方は最優先で済ませましょう。
そのうえで、住所・電話番号・ビジネスの種類・駐車場やWi-Fiの有無など、入力できる情報はできるだけ埋めていきます。「情報が充実していて正確なほど表示されやすい」というのが公式の一貫したメッセージです。
2. 営業時間を最新に保つ
通常の営業時間に加えて、祝日や年末年始などの特別営業時間もこまめに更新しましょう。公式ヘルプでも、営業時間の定期的な更新が推奨されています。
「行ったら閉まっていた」という体験は、機会損失であると同時に、低評価の口コミにつながりやすい要注意ポイントです。順位対策としてだけでなく、お客様への誠実さとして取り組む価値があります。
3. 口コミに返信する
公式ヘルプでは「ユーザーのクチコミに返信することで、そのフィードバックを重視していることをアピールできます」と紹介されています。返信そのものが順位を直接押し上げると保証されているわけではありませんが、丁寧な対応はお店の信頼を高め、次の口コミを生む土壌になります。
高評価にも低評価にも、感謝と誠実さをもって返信するのが基本です。返信の書き方に迷う方は例文付きの解説記事も参考にしてください。
4. 写真・動画を追加する
写真や動画は、商品やサービスの魅力とお店の雰囲気を伝える手段として公式ヘルプでも挙げられています。外観・内観・メニュー・スタッフの様子など、来店前の不安を減らす写真を意識して追加していきましょう。
特に外観写真は「お店を見つけられるか」という来店直前の不安に直結します。昼と夜の両方の写真があると親切です。
5. 自社サイトの情報もそろえる
ビジネスプロフィールだけでなく、自社ホームページの情報も見直しましょう。プロフィールとホームページで店名・住所・電話番号・営業時間が食い違っていると、ユーザーを混乱させるだけでなく、Googleがお店の情報を正しく理解する妨げにもなり得ます。
知名度の項目で触れたとおり、ウェブ全体での情報の一貫性は評価の土台になります。ホームページ・SNS・ポータルサイトの登録情報を、この機会に一度そろえておくことをおすすめします。
やってはいけないこと・よくある誤解
まず、店名に「地域名+キーワード」を詰め込むなど、実際の店名と異なる名称を登録するのはガイドライン違反です。一時的に順位が上がったように見えても、修正指導やプロフィール停止のリスクがあるため避けましょう。
また、「ここに挙げた施策をやれば必ず上位表示される」という考え方も誤解です。公式ヘルプはあくまで「ヒント」であり、順位を保証するチェックリストではありません。
効果はすぐに出るものではなく、情報の充実と口コミの蓄積をじっくり続ける姿勢が大切です。「必ず1位にします」と断定する業者の勧誘には十分ご注意ください。
よくある質問(FAQ)

Q. 順位はどのくらいの期間で変わりますか?
明確な期間は公表されていません。情報の充実や口コミの蓄積が評価に反映されるまでには一定の時間がかかるのが一般的で、数週間〜数か月単位でじっくり取り組むことをおすすめします。
Q. 口コミの星の平均点が高ければ上位に表示されますか?
星の平均点だけで順位が決まるわけではありません。公式ヘルプでは口コミの数と評価が知名度の判断材料の一つとされていますが、あくまで関連性・距離を含めた総合的な評価です。
Q. 広告を出せばマップの順位も上がりますか?
ローカル検索広告は「広告枠」への表示であり、自然のローカル検索結果の順位そのものが上がるわけではありません。Googleは金銭による順位操作を公式に否定しています。
Q. 検索する場所によって順位が違うのはなぜですか?
距離が順位の主要要素の一つだからです。ユーザーの位置(またはGoogleが把握している位置情報)に応じて結果が変わるため、実態を正確に把握するには複数地点での計測が必要です。
Q. MEOとSEOは何が違うのですか?
MEOはGoogleマップやローカルパックなど「地図の検索結果」での露出を高める取り組み、SEOは通常のウェブ検索結果での露出を高める取り組みです。MEOの基本はMEOとは?店舗集客で今すぐ押さえる基本をやさしく解説で詳しく解説しています。
Googleマップの順位や店舗集客でお悩みの方へ
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