Googleビジネスプロフィールで投稿をしようとして、「最新情報」「特典」「イベント」という3つの選択肢が出てきて手が止まった経験はありませんか。とりあえず一番上にある「最新情報」を選び続けている、という店舗さんはとても多いです。
実はこの3つは、単なる分類ラベルではありません。選んだ種類によって、入力できる項目も、お客様の画面での見え方も、いつまで表示されるのかも変わります。
この記事では、3つの投稿タイプの違いを整理したうえで、「どういうときにどれを選べばいいのか」を判断できる形までかみ砕いて説明します。投稿の中身の考え方ではなく、あくまで「タイプの選び方」に絞ってお伝えします。
Googleビジネスプロフィールの投稿は3種類ある

選べるのは「最新情報」「特典」「イベント」の3つ
Googleビジネスプロフィールの管理画面で「投稿を追加」を選ぶと、最初に投稿の種類を選ぶ画面が出てきます。Googleのヘルプでは、作成できる投稿の種類として「最新情報(Updates)」「特典(Offers)」「イベント(Events)」の3つが案内されています。
かつて存在した「COVID-19の最新情報」のような一時的なタイプは、現在は選択肢にありません。いま店舗が意識して使い分けるべきなのは、この3つだけです。
なお「商品(Products)」という枠もありますが、これは投稿とは別の「商品エディタ」という機能で登録するものです。商品やサービスの一覧を見せたい場合は投稿ではなくそちらを使うため、この記事では投稿の3タイプに絞って扱います。
種類を選ぶと、入力項目と見え方が変わる
3つのタイプの一番大きな違いは、入力できる項目です。最新情報は本文と写真・動画、任意のボタンというシンプルな構成ですが、特典は「タイトル」と「開始日・終了日」が必須になり、クーポンコードや利用条件まで入れられます。
イベントも同じくタイトルと開始・終了の日時が必須です。つまり、特典とイベントは「期間が決まっている情報」であることを前提に設計されているわけです。
そして入力項目が違うということは、お客様に見える表示も変わります。特典を選ぶと自動的に「特典を見る」ボタンが付き、特典であることを示すバッジも表示されるため、ただの文章として流されにくくなります。
投稿はどこに表示されるのか
投稿がどこに出るのかを知っておくと、タイプ選びの判断がしやすくなります。Googleのヘルプによると、投稿はスマートフォンの検索・マップでは「最新情報」タブや「概要」タブに、パソコンでは「オーナー提供」のセクションに表示されます。
つまり投稿は、店舗名で検索した人や、マップであなたの店をタップした人が見る場所に出るものです。まだ店を知らない人に広く配信される広告とは性質が違い、あくまで「あと一歩で来店してくれる人」の背中を押す機能だと考えてください。
また、投稿の掲載期間にも決まりがあります。Googleは、日付の範囲を設定していない投稿は6か月を過ぎるとアーカイブされる、と案内しています。
投稿機能そのものの基本的な使い方は、Googleビジネスプロフィールの投稿機能で来店を後押しする使い方で解説しています。まだ一度も投稿したことがない方は、先にそちらを読んでいただくと理解が早くなります。
最新情報(Update)|迷ったらまずこれを選ぶ

最新情報が向いているのはこんな内容
最新情報は、3つの中でもっとも制約が少ないタイプです。日付の指定が必須ではないため、「いつからいつまで」が決まっていない情報はすべてここに入ります。
具体的には、新メニューや新サービスの案内、季節の入荷情報、スタッフの紹介、施術やメニューの解説、お店のこだわりの紹介などが該当します。「期限のないお知らせは最新情報」と覚えておけば、ほとんどの投稿は迷わず決まります。
また、写真や動画をきれいに見せたい投稿にも最新情報が向いています。特典やイベントは日付情報が前面に出るため、ビジュアルで魅せたいときは最新情報のほうが素直に伝わります。
最新情報で設定できる要素
最新情報では、説明文・写真・動画に加えて、リンク付きのアクションボタンを1つ付けられます。ボタンは「予約」「オンライン注文」「詳細」などから選べる形式です。
Googleのヘルプでも、ボタンの遷移先は「予約する」「オンラインで注文する」「詳細を見る」といった行動を完了できるページにするよう案内されています。トップページに飛ばすのではなく、その投稿の内容に対応するページへ直接つなぐのが基本です。
予約につなげたい場合は、投稿のボタンだけでなくプロフィール側の予約リンクも整えておくと取りこぼしが減ります。設定方法はGoogleビジネスプロフィールの予約リンク設定で来店に直結にまとめています。
最新情報を使うときの注意点
最新情報は自由度が高いぶん、「なんとなく近況を書いただけ」の投稿になりがちです。誰に何をしてほしいのかが決まっていない投稿は、読まれても行動につながりません。
もう一点、期限のある内容を最新情報で出してしまうミスにも注意してください。「今週末まで20%オフ」を最新情報で出すと、日付の範囲が設定されないため、キャンペーンが終わったあとも投稿が残り続けることになります。
この場合は後述する特典を使うか、最低でも終了後に手動で削除する運用を決めておきましょう。古い情報が残っている店は、それだけで管理されていない印象を与えてしまいます。
特典(Offer)|「今行く理由」をつくるタイプ

特典が向いているのはこんな内容
特典は、割引やキャンペーン、プレゼントなど「販売を後押しする条件」を伝えるためのタイプです。Googleのヘルプでも、ビジネスの販促セールや割引を提供するものと説明されています。
初回限定の割引、平日限定の特典、ドリンク1杯サービス、期間限定のセットプランなどが典型例です。お客様の「今すぐ行く理由」をつくれる内容なら、迷わず特典を選んでください。
逆に、値引きの要素がまったくない内容を特典で出すのは避けたほうが無難です。特典バッジを見て開いたお客様が「何も特典がない」と感じると、かえって印象を落とします。
特典でしか設定できない項目
特典には、他のタイプにはない専用の入力欄があります。Googleのヘルプによれば、タイトルと日時が必須で、そのうえで説明・写真・動画・クーポンコード・リンク・利用規約を追加できます。
クーポンコードを入れておくと、来店時に「Googleの投稿を見た」と伝えてもらいやすくなります。レジで合言葉として使えば、Google経由の来店を店側で数えられるようになるのも実務上の大きな利点です。
利用規約の欄も軽視しないでください。「他券との併用不可」「1人1回まで」といった条件を書いておかないと、現場でのトラブルにつながります。
特典を使うときの注意点
特典は日付範囲が必須なので、終了日を過ぎれば自動的に表示から外れます。この点は最新情報より運用が楽ですが、裏を返せば「終了日を長く取りすぎると、いつまでもお得な店に見えてしまう」というリスクもあります。
常時割引をしているように見せたくない場合は、期間を区切って出し直すほうが健全です。期間限定であることが伝わってこそ、行動を促す力が生まれます。
また、割引の表示には景品表示法などのルールも関わります。「通常価格からいくら引き」と書く場合、その通常価格で実際に販売した実績が必要になるため、根拠のない二重価格表示にならないよう気をつけてください。
表示ルールの詳しい判断が必要なケースでは、消費者庁の資料を確認するか、専門家にご相談ください。景品や特典の設計は業種によって扱いが変わることがあります。
イベント(Event)|日時が決まっているものはこれ一択

イベントが向いているのはこんな内容
イベントは、店舗で行う催しを告知するためのタイプです。周年祭、セール初日、体験会、ワークショップ、ライブ、相談会、内覧会などが該当します。
判断基準はシンプルで、「その日その時間に来てほしい」ものはイベントです。逆に「期間内ならいつ来てもいい」ものは特典、と切り分けると混乱しません。
学習塾の体験授業、工務店の完成見学会、サロンの新メニュー体験会なども、日時が固定されているならイベントを選んでください。参加人数に限りがある場合は、その旨を説明文に書いておくと問い合わせが減ります。
開始・終了の日時は必ず入れる
イベント投稿では、タイトルと開始日・終了日、そして時刻を設定します。Googleのヘルプには、開始時刻または終了時刻を指定しない場合、そのイベントは指定日の24時間続くものとして表示される、と明記されています。
つまり時刻を省略すると、「14時から16時の体験会」が「その日は一日中やっている」ように見えてしまいます。時刻の入力は任意ではなく、実質的に必須だと考えてください。
日時をきちんと入れておくと、Google側もその情報をもとに見やすい形で表示してくれます。項目を埋めるほど、投稿がリッチに見えるという関係です。
イベントを使うときの注意点
イベント投稿は、終了日を過ぎると表示されなくなります。開催直前に投稿しても、告知としての効果はほとんど出ません。
目安としては、開催の2〜3週間前には投稿を出しておきたいところです。開催が近づいたタイミングで、最新情報として「今週末開催です」という補足を出す二段構えも有効です。
また、イベントを終えたあとに様子を写真付きで振り返る投稿を出しておくと、次回の集客につながります。この振り返りは日付の縛りがないため、最新情報で出すのが適切です。
迷ったときの判断フローと業種別の使い分け例

3つの質問で選べる判断フロー
タイプ選びは、次の3つの質問を順番に自分に投げかけるだけで決まります。投稿画面を開く前に、この順で考えてみてください。
- その情報には「開催日時」がありますか? → あるなら「イベント」
- お客様にとっての「値引き・特典」がありますか? → あるなら「特典」
- どちらでもない → 「最新情報」
この順番が大事です。日時と割引の両方がある場合は、原則としてイベントを優先します。
理由は、日時のほうが行動の期限として強いからです。「3月15日の周年祭で全品10%オフ」なら、お客様が知りたいのはまず「いつ行けばいいか」であって、割引率はその次の情報になります。
業種別の使い分け例
飲食店なら、季節の新メニューや仕入れの様子は最新情報、ランチタイム限定のドリンクサービスは特典、忘年会シーズンの試食会や周年イベントはイベントに振り分けます。日々の投稿の8割は最新情報で問題ありません。
美容室・サロンなら、施術の症例写真やスタッフ紹介は最新情報、新規のお客様向け初回割引は特典、新メニューの体験会や講習会はイベントです。ここでも軸になるのは最新情報で、特典は「新規獲得の月」に絞って出すと効果が薄まりません。
クリニックや整骨院では、特典の扱いに注意が必要です。医療広告のルール上、割引や特典の訴求が制限される場合があるため、自院の業態に当てはまるかどうかは専門家にご相談ください。
工務店やリフォーム会社では、施工事例の紹介が最新情報、完成見学会や相談会がイベントという整理になります。高単価で検討期間が長い業種ほど、値引きより「見に来てもらう機会」の告知が効きます。
学習塾やスクールでは、体験授業や説明会をイベントで出し、講師紹介やカリキュラムの解説を最新情報で積み上げていく形が基本です。入会金無料などのキャンペーンがあるときだけ特典を使います。
よくある「選び間違い」のパターン
いちばん多いのは、すべてを最新情報で出してしまうパターンです。設定が楽なので気持ちはわかりますが、特典バッジや日時表示という「目立つ仕掛け」を自分から捨てていることになります。
次に多いのが、常設のサービスを特典で出し続けるパターンです。いつ見ても特典が出ている店は、期間限定感が失われて反応が鈍くなります。
逆に、終わったイベントの告知を放置してしまうケースもあります。イベントは終了日を過ぎれば自動で消えますが、同じ内容を最新情報でも出していた場合、そちらは残り続けるので注意してください。
投稿のネタそのものが尽きてきたときは、GBP「投稿」のネタ切れを防ぐ12カ月アイデアカレンダーで年間の企画例をまとめています。タイプの選び方が決まったら、次はネタの補充を仕組み化しましょう。
投稿を無駄にしないための運用ルール

頻度は「月2〜4本」から始める
Googleの公式ヘルプには、投稿頻度の推奨値は示されていません。ただ実務の感覚として、月に2〜4本のペースを半年続けられれば、店舗の情報量としては十分に育ちます。
大切なのは本数より継続です。投稿は日付範囲を設定しなければ6か月でアーカイブされるため、半年に一度も投稿していない店は「更新が止まった店」に見えてしまいます。
続けるコツは、月初に「今月は最新情報2本と特典1本」と決めてしまうことです。タイプを先に決めておくと、ネタ探しの負担がぐっと減ります。
なお、管理画面には投稿の予約機能と繰り返し設定があります。まとめて作って予約しておけば、忙しい時期でも投稿が途切れません。
審査で止まる・非承認になるのを防ぐ
投稿は公開後、Googleのコンテンツポリシーに沿っているか審査されます。ステータスは「公開中」「保留中」「未承認」の3つで、未承認になると検索にもマップにも表示されません。
Googleのヘルプで名指しで注意されているのが、説明文に電話番号を含めた投稿です。本文に電話番号を書くと投稿が拒否される場合があると明記されているため、連絡先はプロフィール本体の項目で伝えるようにしてください。
そのほか、誤字や意味のない文字列、過度に煽る表現、規制対象の商品・サービスに関する記述も避ける必要があります。酒類・たばこ・医薬品・金融サービスなどを扱う業種は、投稿機能は使えるものの、商品そのものの内容には触れないよう案内されています。
実際に投稿が消えた・承認されなかったときの対処は、Googleビジネスプロフィールの写真・投稿が非承認になる原因と対処で詳しく扱っています。
効果を確かめるときの見方
投稿の効果は、単体の閲覧数だけを見ても判断しづらいものです。むしろ「投稿を増やした月と増やさなかった月で、ウェブサイトのクリックや電話・ルート検索がどう動いたか」を月単位で比べるほうが実態に近づきます。
特典を出した月に来店が増えたのか、イベントの告知後に電話が鳴ったのか。タイプごとに結果を残しておくと、自店に効く投稿タイプが少しずつ見えてきます。
そして忘れてはいけないのが、投稿はあくまで「見つけてもらったあと」の施策だということです。そもそも地図検索であなたの店が表示されていなければ、どれだけ丁寧に投稿しても見る人がいません。
いま自分の店がエリアのどこで何位に出ているのかは、感覚ではなく数字で確認しておきたいところです。動画を使った見せ方についてはGoogleビジネスプロフィールの動画活用|30秒で伝える店の魅力も参考になります。
よくある質問(FAQ)

投稿の種類によって順位は変わりますか?
投稿タイプを変えたから地図の順位が上がる、という関係はGoogleから公表されていません。Googleのヘルプでは、ローカル検索結果の順位は主に「関連性」「距離」「知名度」の3つで決まると案内されています。
ただ、投稿を続けることでプロフィールの情報が充実し、来店行動が増えれば、間接的に効いてくる可能性はあります。順位対策というより「見た人を来店に変える施策」として捉えるのが現実的です。
同じ内容を複数のタイプで出してもいいですか?
まったく同じ文面を複数タイプで同時に出すのはおすすめしません。プロフィールの投稿欄が同じ内容で埋まり、見る人にとって情報量が減ってしまいます。
時期をずらして役割を変えるのは有効です。イベントで日時を告知し、直前に最新情報でリマインドする、という二段構えなら重複感は出ません。
投稿はどのくらいで消えますか?
Googleのヘルプでは、日付範囲を設定していない投稿は6か月を過ぎるとアーカイブされる、と案内されています。特典やイベントのように期間を設定した投稿は、その終了日で表示が終わります。
つまり最新情報は最長6か月、特典とイベントは設定した期間だけ、というのが基本の考え方です。長く見せたい定番情報は、期限を切らずに最新情報で出しておくとよいでしょう。
投稿したのに表示されません
まず投稿のステータスを確認してください。Googleのヘルプによると「保留中」は、アップロード中・処理中・プロフィールのオーナー確認が未完了、のいずれかの状態を指します。
「未承認」の場合は、ステータス横のマークからどのポリシーに触れたかを確認できます。電話番号の記載や規制対象の内容が含まれていないか、本文を見直してみてください。
投稿タイプの整理と、そのあとの一手をご相談ください
ここまで見てきたとおり、投稿タイプの選び方そのものは複雑ではありません。「日時があるか」「値引きがあるか」の2点で振り分ければ、ほとんどの投稿は正しいタイプに収まります。
難しいのは、それを毎月続けながら、成果が出ているかを判断していく部分です。投稿は見つけてもらったあとの施策なので、そもそも地図検索で表示されているかどうかを先に確かめる必要があります。
株式会社アクセス・リンクでは、Googleビジネスプロフィールの運用設計からホームページとの連携まで、店舗集客をまとめてご支援しています。「どのタイプで出すべきか毎回迷う」「投稿しているのに反応がない」といったご相談も歓迎です。
まずは自店がエリアのどこで何位に表示されているかを、無料のツールで確かめてみてください。現在地が分かれば、次にどのタイプの投稿に力を入れるべきかも見えてきます。
